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レーヴァティン
第二百三十一話 平泉からその十

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「多くの者が読める」
「そしてそれだけ学識を備え」
「優れた者が多くなりますね」
「だからこそですね」
「書を多く備えるべきですね」
「刀は力だが書も同じだ」
 こちらもというのだ。
「力となる」
「即ち学識は、ですね」
「備えると力になり」
「己のそれになりひいては国のものとなる」
「左様ですね」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「書は紙を多く作りな」
「そうしてですね」
「印刷を行い」
「多くの書を備え」
「そして読ませますね」
「その様にする、だが刀を持っていても使い方を知らねばだ」
 即ち剣術を身に着ける必要があるというのだ。
「何にもならず誤ればだ」
「力の使い方を」
「それをですね」
「さすれば何もなりませんね」
「刀を持っていても」
「書も同じだ」
 こちらもというのだ。
「読んで学識を備えるのはいいことだが」
「それだけではなりませんね」
「何事も」
「書を読むことは大事ですが」
「それでもですね」
「要はその書を読んでだ」
 そうしてというのだ。
「備えた学識をどう使うか」
「それ次第ですね」
「それが重要であり」
「それをどう使うか」
「それが問題ですね」
「ただ学識を持って自慢しているだけではだ」
 それではというと。
「よい刀を持って自慢している」
「それと同じであり」
「何もなりませんね」
「持っていても使わないなら」
「それならば」
「使わずとも知ることだ」
 英雄は強い声で語った。
「剣術も然りだ、備えてだ」
「使わずともよいですね、普段は」
「そして使うべき時に使うものですね」
「日々鍛錬を積み」
「その学識をどう正しく使うか」
 このことがというのだ。
「大事でな」
「それで、ですね」
「ただ読むだけでは駄目ですね」
「そこからどうするか」
「それが大事ですね」
「自己満足でいいならそれで構わないが」
 学識を備えてというのだ。
「それを自分自身ひいては世に役立てたいのならな」
「その使い方も知るべきですね」
「剣術と同じく」
「そうべきですね」
「そうだ、それを教えることも大事だな」
 学識の使い方をというのだ、英雄はそこに遠くかつ強いものを見てそのうえで幕臣達に対して話した。
「だからこそ多くの学校を建ててだ」
「民達に教えています」
「それならばですね」
「学校でそうしたことも教え」
「優れた人材を育てていきますね」
「そうしていく」
 こうも言ってだった。
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