第三十二話 夜の会話その七
[8]前話 [2]次話
「不眠症になってもいけないし」
「堂々巡りになるなら」
「そう、誰かにね」
「相談することね」
「そうしてね、そしてね」
「悩みを乗り越えることね」
「そうしてね」
娘に強い声で話した。
「いいわね」
「そうする様にするわ」
咲も真剣な声で答えた。
「私も」
「そうしてね」
「そしてよね」
「悩みがあっても」
それでもというのだ。
「解決出来るから」
「一人でどうしようもなくても」
「ええ、あとね」
「あと?」
「一人でどうしようもない、いじめとか受けてるとかだと」
その場合のことも言うのだった。
「逃げていいのよ」
「逃げるのも大事なのね」
「自分だけがそうなっていて逃げても誰も迷惑しなくてさもないとどうしようもないなら」
そうした状況ならというのだ。
「いじめ受けてる時ってそうした場合多いっていうでしょ」
「私はいじめられたことはあまり」
「お母さんもよ、けれどね」
「そうしないといけないなら」
「よくいじめで自殺ってあるでしょ」
「あるわね」
咲は巷で聞く話を思い出しつつ母に答えた。
「実際に」
「自殺したら終わりよ」
「その時点で」
「死んだらね」
「それでどうしようもないわね」
「人間生きていてこそ何か出来るから」
それ故にというのだ。
「だからね」
「逃げることもなの」
「時として大事よ、逃げてね」
そうしてというのだ。
「安全な場所で心と身体を癒してね」
「回復するの」
「そしてやり直せばいいのよ」
「そうなのね」
「だからまずは」
「生きることね」
「そうよ、本当にね」
ここでも娘に真剣な顔と声で話した。
「誰かに相談もしてね」
「思いきり身体と心も動かして」
「それでもどうしようもないなら」
その時はというのだ。
「逃げてね」
「それで安全な場所で回復させるのね」
「そうよ、逃げることを決めるのも決断よ」
それになるというのだ。
「だからね」
「逃げることもなのね」
「勇気が必要よ、決断には勇気が必要でしょ」
「そう言われると」
実際にとだ、咲も答えた。
「ゲームでも使い慣れた武器から新しいいい武器に換える時は」
「決断しないといけないわね」
「その時は勇気がいるわ」
「そうでしょ」
「小さなことだけれど」
ゲームの中のというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ