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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epilogue彼らの物語は今ここに終わる
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同盟世界の王族からこう提案されるようになった。

――下位次元世界で子を成した場合、ルシリオン総督の魔術師の才は引き継がれるのでしょうかね――

――ミッドガルド、いえ今現在はミッドチルダでしたか。ミッドチルダに想い人がいるため、総督は我々の娘や孫との結婚をしないとのことでしたね――

――想い人は魔術師ではなく、魔導師でしたわね。スヴァルトアールヴヘイム(うち)の魔術師からこんな報告が。ミッドチルダには、再誕戦争時に活躍していた騎士国家レーベンヴェルトの貴族、フライハイト家、それにアルファリオ家、ヴィルシュテッター家、ヴァルトブルク家、さらにはヨツンヘイムの皇族の分家まで存続しているようですわ――

――総督。ここは1つ彼女たちにも遺伝子提供なさってはどうでしょう? 良いお付き合いをしているとのことですし、希望者を募っては如何か?――

本当に頭にくる会合だった。そのつもりがあったのかどうかは判らないが、私やはやて達を実験動物のように扱う言い方にさすがの私も、“彼女たちを愚弄するおつもりか?”と敵意増しましで言い放ったからな。それで押し黙ったことであの連中も懲りたことだとは思うが・・・。

(その話をはやて達にしたのが最大の過ちだった・・・。私の阿呆め・・・)

私の子が欲しいとシャルが真っ先に飛びついてきたのだ。もちろん、そんな事は絶対にないから諦めるようには言ったのだが、シャルは全く諦めてくれなかった。だから、はやてに相談したのだが・・・。

――私はええよ。シャルちゃんとは最後の最後までライバルやったし、私もシャルちゃんの立場やったら駄々こねたやろうし。気持ちは痛いほど解るんよ。そやから私は、シャルちゃんとルシル君の間に子どもが出来ることには抵抗あらへんよ。そやけどシャルちゃん。これだけは肝に銘じておいてな? ルシル君は、わ た しの旦那や。シャルちゃんに子どもが出来て安定期に入ったら・・・――

――りょーかい、了解!――

私の意見はどこへ行ったのか。はやてとシャルが2人だけで話を進めるものだから、今度はシャルのご両親であるマリアンネ聖下とリヒャルト卿に相談してみた。娘がおかしな事をしようとしていると知れば、必ず反対してくれると考えたからなのだが・・・。

――私は構わないわよ? それが娘が納得したうえで出した答えだっていうのなら。ただ、母親としては、しっかりと籍を入れてから子どもを作ってほしいって願っていたわ――

――私の可愛い可愛い愛娘の純潔を、結婚もせずに散らし、孕ませ、父親として認知することなくポイ捨てするだと? そんなこと許せるものか! お前を・・・殺す!!――

モニター越しでも判るほどリヒャルト卿の殺気は本物だったな。父親としては当然の反応だ。ただ1つ言わせてもらえれば認知する
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