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歪んだ世界の中で
第二十話 災いの雷その九
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は八条町で有名な店のものだった。
「それも和菓子で」
「和菓子?」
「今山月堂では蜜柑を使ったお菓子が売られていまして」
「ああ、冬だから」
「はい、そうです」
 蜜柑は冬によく食べられる。だからだというのだ。
「それで蜜柑を使った色々なお菓子を売っています」
「山月堂って季節のお菓子をよく売り出すからね」
「そうです。だからどうでしょうか」
「うん、じゃあ」
 真人のアドバイスに頷きそのうえでだった。
 希望はその店に行き蜜柑の和菓子を買った。そのうえで。
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