第十二章
12-?
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。イカとか小さな魚の開いたものを何かしていた。誰も、住んで居なかったはずなのに・・。
「こんにちわ お嬢ちゃん この家の人?」と、声を掛けたら
「あっ そうだよ みれい って言うの」と、元気よく返ってきた。
「そう お家の人は?」
「うん お母さんとふたりだけなんだけどね 今 お仕事 もうすぐお昼ごはんで帰って来る 私ね今、この干物 反対向けていたんだ 片側だけ陽が当たると、ふっくらしないんだって だから、お手伝いしてるんだよ えらいでしょ」と、言っている顔は、高井さんの面影にそっくりだった。
「そうなの えらいわね」と、話していたら、後ろから声がした。
「どちら様ですか・・・」
私達がその方を振り返ったら、声が詰まってしまったようだった。高井さんだ。
「お久しぶりです」とお辞儀をしたら
「もしかして 美鈴ちゃんと清音ちゃん?」と、聞き返してきたのだ。
「そうです 覚えていてくださいました?」
「ええ もちろんよ あの時も、可愛かったけど、お二人共 きれいになって・・ わざわざ、尋ねてきてくださったのー?」
「ええ まぁ お父さんとここの海岸を見に来たんです お父さん、砂浜に居ますから、会ってください」と、強引に連れて行った。
海岸まで行くと、お父さんは波打ち際で砂をいじっていた。高井さんは、思わず
「社長さん お元気そうで・・私 小さい頃、よく、あそこで遊んでもらった」と言った切り、立ち止まって、足をとめていた。
「美鈴ちやん ごめん 私 やっぱり 社長には、顔を合わせられない」と、涙を浮かべていたのだ。
「どうして? お父さんも、きっと喜ぶよー」
「私ね 社長さんには、不義理してしまって・・私はね 社長さんが倒れた時、私のお母さんも状態も良く無くてね 入院して手術受けるにも、お金無かったの 社長さんにも相談出来なくて・・ そんな時にね、上野に声を掛けられたの 言うことをきけば、お金の面倒をみてやるって それで、私 あいつに身を任せたの それで、しばらくしたら、会社も辞めろって言われて 上野が会社のこと自由にしたかったんだと思う でも、もてあそばれたのね 妊娠がわかった時も、知らんぷりされて・・ そのうち、ナカミチがつぶれたって聞いて・・ でも、私は、産んだわ あの子 独りで育ててきたけど、結局、母も亡くなって、ここに、3年前に帰ってきたの そんなだから、社長さんに合わせる顔ないのよ あんなに、お世話になったのに・・」
「ごめんなさい 私 なんも、知らなくて・・ あいつ、お母さんと・・ お父さんを裏切って」と、それまで、黙って聞いていた清音が謝っていた。
「清音ちゃんが、謝ることじゃぁないのよ 私が、しっかりしてなかつたから」
「だけ
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