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星々の世界に生まれて〜銀河英雄伝説異伝〜
疾走編
第四十一話 遭遇
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ておりませんから、接近は可能です。寄りますか?」
…どちらのコンビに絡むのも面倒が多そうだし…。
「止めときましょう。必要があれば事前に指示があるでしょうから」
「了解致しました」
「電算機のデータで前哨宙域について調べましたが、小規模な星系や恒星がいくつかあるのですね」
「はい。回廊内にはアルテナ星系、同盟側回廊出口、前哨宙域ですな、アルテミュール星系があります。ああ、恒星レグニッツァもあるな」
うう、聞いたことのある固有名詞がポンポン出てくる…。
「アルレスハイム・ツアー…第二〇二哨戒隊からは何も言ってきておりませんから、向こうの方は特に異常がある訳では無さそうです」
「了解しました。前哨宙域に入ったら、通常どの様な体制を?」
「第一警戒序列で総員配置の即時待機か、戦闘配置です」
「分かりました。少し早いとは思いますが、第一警戒序列で進みましょう」
「了解しました」



9月18日14:00 イゼルローン前哨宙域、自由惑星同盟軍、第二〇一哨戒隊、戦艦アイオワ
ヤマト・ウィンチェスター

 「隊司令、先行の戦艦イロコイより入電。帝国軍と思われる小型艦艇を発見。おそらく駆逐艦。距離、至近」
ひえっ…。
「他に艦影はありますか?」
「…二隻。他に艦影はありません」
「敵はこちらに気づいていますか?」
「観測された熱源の大きさから、敵は我々と同針路をとっている模様。どうやら我々は敵センサーの死角にいる様です。敵がこちらに気付いている兆候はありません」
ふう…助かったぜ…。
「イロコイに連絡。まず当艦が降伏勧告をします。勧告後、敵が反転または増速を確認したなら機関部を破壊して下さい。イロコイは先頭艦を。後続する艦は当艦が攻撃します」
「了解しました……イロコイに伝達終了。撃破なさらないのですか?」
「出来れば捕虜にしたいので。では始めますよ、通信回線を開いて下さい……航行中の帝国軍艦艇に告ぐ。停戦せよ、然らざれば機関部を攻撃する」
「…何故わざわざ機関部を攻撃、と?」
「殺す意思がない事を伝えたいんですよ。それが分かれば敵も投降という選択も考えてくれるでしょうから」
「なるほど。隊司令はお優しいですな……敵、増速の模様、デコイの射出を確認…敵先頭艦、一時方向へ変針、敵後続艦、十時方向へ変針、尚増速中!」
「攻撃開始!イロコイへ連絡、命令変更、先頭艦を撃破せよ」
気持ちは分かるが…仕方ない。
「敵先頭艦の撃沈を確認。敵後続敵艦、機関部損傷の模様、停止しました!…敵後続艦より通信、降伏を受諾するとの事です」
「了解した。敵後続艦へ通信、指揮官は機密保全と現状維持に努めよ。守られない場合貴艦の安全は確保できない、と……艦長、白兵戦技に長けた者を三十名選抜してください。接舷して臨検します。臨検隊の指揮は
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