第七幕その三
[8]前話 [2]次話
「そうする?」
「象のお腹の下をかい?」
「そうしたら幸運が訪れるんだよ」
そうなるというのです。
「だからね」
「そうだったんだ」
「うん、だからどうかな」
「それはいいね」
前ノーム王は象の言葉に明るい笑顔になりました、そのうえで象を見上げてそのうえで答えました。
「ではお言葉に甘えて」
「そうするんだね」
「そうさせてもらうよ」
是非にというのです。
「わしも幸運は来て欲しいから」
「だからだね」
「オズの国は幸運と幸せと喜びに満ちているが」
「そうしたものは多いならね」
「多いだけ越したことはない」
「そうだからね」
「幸運と幸せと喜びには限りがない」
こうもです、前ノーム王は言いました。
「誰にも迷惑をかけないなら」
「オズの国にはその心配もないし」
「思う存分欲しがっていいから」
「だからだね」
「お前さんがそう言ってくれるなら」
象がというのです。
「そうさせてもらうよ」
「それではね」
「私達もそうしていいかしら」
トロットは一行を代表して象に尋ねました。
「そうしても」
「勿論だよ」
笑顔での返事でした。
「そうしてよ」
「それではね」
「僕達にはそうした力があるからね」
「お腹の下を潜ると幸運をもたらす」
「そんな力があるなら」
それならというのです。
「皆に」
「もたらすべきね」
「それもこれは限りがないから」
「それじゃあね」
「もたらさないと」
それこそというのです。
「駄目だよ、ではね」
「ええ、私達もね」
「僕達のお腹の下を潜ってね」
「そうさせてもらうわ」
こうして皆は象のお腹の下を潜りました、そうしてからさらに先を進んでいきます。するとでした。
前に川があって橋がかけられています、川の中には沢山の鰐達がいます。ナターシャ達五人はその鰐達を見て言いました。
「橋がなかったら」
「この川を渡らないといけないからね」
「危ないね、鰐達がいて」
「これじゃあね」
「とても渡れないよ」
「大丈夫よ」
トロットが五人に言ってきました。
「だってここはオズの国よ」
「ああ、だからですか」
「それでなんですね」
「鰐達にしても襲わないですね」
「そうしたことはしないですね」
「絶対に」
「ええ、そうよ」
そうだというのです。
「誰も襲わないわ」
「だっていつも満腹なんだよ」
鰐のうちの一匹が言ってきました、ダークグリーンの身体で全長七メートルはあろうかというとても大きな鰐でした。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ