第四百八十一話 学園の少女達その十一
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「それはないですよ」
「だってあんた最近部活に出てないし」
「いつも出てますよ」
「そうだった?」
「私はいつも着ぐるみ着てますから」
「ああ、あずっちーの」
「だからいない様に思えるだけです」
その泣きそうな顔で言うのだった。
「私もいつも来ています」
「そうだったのね」
「はい、何か私天下布部で扱い悪いですよね」
「気のせいよ」
「変な娘のお目付け役とかなって」
「だって梵天丸には誰かついていないと危ないから」
こう言うのだった。
「だからよ」
「だからですか」
「そうよ、それであんたも名乗りなさい」
「仮面ライダーの人達にですね」
「そうしなさい、今から」
「はい、蒲生氏郷です」
この少女も名乗った。
「宜しくお願いします」
「この娘も天下布部よ」
信奈もライダー達に紹介した。
「ちなみに野球もやってるわ」
「こっちの野球は阪神ばかりなんですよね」
「そうですね、名古屋生まれとしては六十点です」
勝家と長秀も言った。
「巨人でないだけいいですが」
「そこがどうも」
「プロ野球の話はしないの」
信奈はそこは怒った。
「今ドラゴンズ調子悪いから」
「それを言うとこっちはどうなるんじゃ」
エメラルドグリーンの髪の毛を頭の片方で束ねている元気のいい少女が出て来た。
「三連覇の栄光はもうないんじゃ」
「あの、姉さんそれは言わない方が」
先程の少女と同じ髪の色で反対の方を束ねている知的な感じの少女が言ってきた。
「出来れば」
「そうか」
「ええ、広島のことは」
「それがいいかのう」
「この二人も今は天下布部なのよ」
信奈は二人の少女、双子にしか見えない彼女達のことも話した。
「紆余曲折があって」
「クラスが同じじゃしのう」
「その縁で」
「何かと一緒になってるしね」
「それでじゃ」
「けれど基本は」
少女達も言った。
「これといってじゃ」
「仲よくはないと思うわ」
「そうね、同盟関係ね」
信奈もこう言った。
「あんた達とは」
「そうじゃな」
「何かって聞かれたら」
「そうね、それであんた達もね」
信奈は自分のペースは守って言葉を続けた。
「ライダーの人達に名乗りなさい」
「吉川元春じゃけえ」
「小早川隆景です」
二人共それぞれ名乗った。
「名字は違いますが双子です」
「毛利家の娘じゃ」
「この娘達は広島から来たのよ」
信奈はライダー達にこのことも話した。
「だから言葉遣いもそっちなのよ」
「わかりました」
内海が応えた。
「そのことも」
「そういうことでね」
「敵に回したら怖いが味方にしたら頼もしいんだよな」
信玄は元春と隆景を見て笑って話した。
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