疾走編
第四十話 エルゴン星域会戦(後)
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す。しかしそれではこちらも第三艦隊に合流してしまう。お互いが合流した場合、優勢なのは此方です。旗艦が沈んだとは云え、現状では第三艦隊が優位に立っています…ヒルデスハイム艦隊の撤退を援護する為に艦隊の一部を分派、残った本体でこちらの足止め…第三艦隊も、敵に五千隻も増援が来てしまうと劣勢です、後退せざるを得ません。その間にヒルデスハイム艦隊は後退すると思います」
「そうじゃな。参謀長、では我々はどうすべきだと思うね?」
「は、はっ…こちらも一部を現宙域に残し、第三艦隊に合流…」
「却下じゃ…敵は…メルカッツ艦隊の本隊じゃろうが…こちらの半分の兵力で我々を足止めしようとしておる。おそらく精鋭じゃろう。同数を残したとて足止め出来るか分からん。敵が撤退するのなら、こちらも撤退じゃ。おそらく敵は追って来んじゃろうて」
「は、はっ。では第三艦隊にその様に伝達致します」
「宜しく頼む…多分敵の突出は擬態じゃろう、敵も無理はせん筈じゃ。注意を怠らん様にな」
良かった。しかし参謀長には気の毒な事をしてしまった…そう睨まないで下さい。
8月31日02:00 カプチェランカ、銀河帝国軍、カプチェランカβV基地
ラインハルト・フォン・ミューゼル
敵も味方もいい引き際だな…前半はこちらが優勢、後半は互角かやや劣勢…。
「如何でしたか、ラインハルト様」
「…中々見ごたえはあったな。埒もない戦、というのが正直な感想ではあるがな。特に味方に関しては不満の残る戦いぶりだった」
「ラインハルト様」
「…また、口は災いのもと、と言いたいのだろう?キルヒアイス」
「はい。よくお分かりの様ですね」
「まったくお前という奴は…さあ、もう休むとしようか」
ああ、俺があの艦隊を率いていたなら…。
俺は必ず宇宙を手に入れる。そして皇帝を倒し、必ず姉上を救い出す…。
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