第五話 合コンのことその五
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「あまりね」
「飲み過ぎは身体に悪いっていうんだな」
「うん、二人共若くないし」
「お父さんまだ五十もいってないぞ」
「お母さんもよ」
二人は娘の言葉にやや憮然として返した。
「流石に若い頃より体力は落ちてきたけれどな」
「太ってもきたしね」
「そうだけれどな」
「まだそう言われる歳じゃないわよ」
「五十じゃないとな」
「まだ大丈夫よ」
「五十になってからなの」
かな恵はキッチンにある冷蔵庫から冷えたお茶を出した、そのお茶をコップの中に入れつつそのうえで話した。
「言うのは」
「人間五十年っていうだろ」
父はチーズを食べながら言った。
「そうだろ」
「信長さんね」
「あの人もそう言ってたしな」
「五十になってからなの」
「実際身体もな」
こちらのこともというのだ。
「五十になると結構変わってくるんだ」
「そうなの」
「三十四十でもそうだけれどな」
「五十になると」
「特にそうなるからな」
だからだというのだ。
「五十になるまでは」
「まだいいの」
「ああ、それにお父さんもお母さんも毎日飲んでないだろ」
「週に一回位ね」
かな恵は両親が家で飲んでいる回数を述べた、二人共飲む時はいつも一緒にキッチンで飲んでいる。
「二人お店のことは知らないけれど」
「お父さんお店じゃ飲まないぞ」
「宅飲み派なのよね」
「学生時代よく店で飲んで電車を乗り過ごしたからな」
だからだというのだ。
「飲むとしたらな」
「お家でなのね」
「そうしているんだ」
「そうよね」
「それで家で飲むが」
「週に一回ね」
「毎日みたいに飲むと身体壊すからな」
流石にそうなるというのだ。
「だからな」
「お金もかかるし」
母はこのことを言った。
「だから飲むにしてもよ」
「一週間に一回位?」
「それ位にしてるのよ」
「そうなのね」
「まだ五十にいってなくて」
それにというのだ。
「飲む回数も多くないし」
「大丈夫なのね」
「健康診断でも問題ないわよ」
「お父さんもな」
二人共というのだ。
「だから心配することはないぞ、けれどな」
「けれど?」
「家族の健康を心配することはいいことだ」
このことはというのだ。
「それは忘れるなよ」
「家族のことを気にすることは」
「絶対にな」
「家族を大事にしろってことなのね」
「お友達でもな」
家族でなくともというのだ。
「心配しないとな」
「駄目ってことね」
「人間だったらな」
それならというのだ。
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