疾走編
第三十九話 エルゴン星域会戦(前)
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るつもりだろう」
…たった十日間とはいえ、只一度の戦闘経験が私の思考を明確にしている…。戦況を見るというのはこういう事なのか?軍人か…存外私に向いているかもしれんな…。
“それでは尚更、我等が優勢な内に眼前の敵を討たねばなりません!突撃の許可を!”
「ならん!メルカッツ提督の指示を仰ぐのだ、突撃はそれからでも遅くはない」
“臆したのですか?艦隊司令官閣下”
「何だと…?」
“臆したのかと申し上げているのです。帝国の藩塀としての気概は何処へ消え失せたのか”
「…申して良い事と悪い事があるぞ、フレーゲル少将」
“であれば尚更!ここで眼前の敵を討たねば卑怯者のそしりを受けましょう!メルカッツごときの助勢を受けねば叛徒どもに懲罰を与えられぬとなれば、帝国貴族の名折れです!閣下、何卒!”
「…卑怯者、帝国貴族の名折れか。そこまで言うのなら仕方あるまい、フレーゲル少将、シャイド少将と共に突撃せよ。よいか、シャイド少将と連絡を密にするのだぞ」
“おお、有り難き幸せ!シャイド男爵と共に敵陣に踊り込めば、叛徒どもの艦隊なぞ物の数ではありません!我等の手で必ず勝利を!帝国万歳!”
つい先日まで私もこういう醜態だったと云う事か…済まぬメルカッツ提督、更に詫びねばならぬ事になりそうだ…。
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