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オズのラゲドー氏
第六幕その九

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「都合が悪いよ」
「だからなの」
「用意してくれたんだね」
「実はこのバッグからね」 
 トロットはいつも持っている小さなバッグを皆に見せてお話しました。
「必要なものは全部出せるの」
「魔法のバッグですか」
「そうなの、オズマに作ってもらった」
 ナターシャに笑顔でお話しました。
「通称四次元バッグなの」
「四次元ですか」
「欲しいものはバッグから何でも取り出せるから」
 だからだというのです。
「通称はね」
「四次元バッグですか」
「他にはポケットや帽子もあるの」
 欲しいものは何でも出せるものはというのです。
「四次元のね」
「それは凄いですね」
「オズマが日本の漫画を読んで」
 そうしてというのです。
「ヒントを得てね」
「作られたんですか」
「そうしたものなの」
「その漫画は」
 ナターシャは日本の漫画と聞いて言いました、何しろ外の世界では彼女は今は日本に住んでいるからです。
「猫型ロボットの漫画ですね」
「あの青い耳のないね」
「鼠が嫌いで眼鏡をかけた男の子と一緒にいる」
「あの漫画を読んでね」
 そうしてというのです。
「ヒントを得たの」
「あの漫画は凄いね、わしも読んでいるけれど」 
 前ノーム王も言ってきました。
「色々な科学の道具が出て来るね」
「はい、何でも」 
 まさにとです、ナターシャはノーム王にも答えました。
「出ますね」
「それは魔法の様だよ」
「本当にそうですね」
「夢に満ち溢れている素晴らしい漫画だよ」 
 前ノーム王はこう言って絶賛しました。
「まことにね」
「そしてその漫画を読んで」
 またトロットが言いました。
「オズマもヒントを得て」
「魔法のバッグを作って」
「他にも色々なものを作っているの」
「そうなんですね」
「あの漫画にある様なものを」 
 そうした科学の道具をというのです。
「魔法だけでなく科学も使ってね」
「両方をですか」
「オズの国はどちらもある世界だから」
 魔法も科学もというのです。
「それでなのよ」
「両方を使ってですか」
「作っているの、オズマだけでなく」
 この人に限らずというのです。
「グリンダさんも魔法使いさんもね」
「作っているんですね」
「そうした道具をね」
「科学と魔法の両方を使った」
「ええ、あの漫画にある様なね」
「そうですか」
「あの漫画を描いた漫画家さんも今はオズの国におられるし」
 それでというのです。
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