第四百八十一話 学園の少女達その五
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「他の世界に出て来る連中はな」
「そのどちらもなくて」
「暴れるだけなんだよ」
「それだけですね」
「だから幾ら強くてもな」
強いことは事実だがというのだ。
「それでもな」
「そこは違いますね」
「本当に強いのはな」
桐生は強い目になって話した。
「力をどう使うかだ」
「上手にですね」
「ああ、けれどな」
「今の怪人達はですね」
「ただ力があるだけなんだよ」
「使い方はですね」
「わかっていない、いや」
それどころかというのだ。
「考えることがな」
「ないので」
「使うにしてもな」
「ただ使うだけで」
「強いだけなんだよ」
「それ以上じゃないんですね」
「そうさ、そして弱点を防ぐこともな」
このこともというのだ。
「今のあいつ等はしないからな」
「確かに」
今度は謙信が言ってきた。
「怪人達は弱点を攻められてもただ突っ込むだけだわ」
「そうだろ」
「痛みも何も感じていなくて」
それでというのだ。
「ただひたすら」
「それが今のあいつ等なんだ」
「本当に考えはないのね」
「ああ」
桐生は謙信にも答えた。
「そして感情もだよ」
「つまり人形ね」
「そうだな、それじゃあな」
信玄は謙信のその言葉に頷いた。
「完全にな」
「人形よ」
「そうだよな」
「そうです、彼等は人形です」
内海ははっきりとした口調で答えた。
「まさに」
「スサノオの人形だな」
「彼が解き放っただけの」
「知能も感情もないか」
「人形なのです」
信玄にその口調で答えた。
「今貴女達が言われた通りに」
「そうなんだな」
「そしてその人形がです」
「あたし達の敵だな」
「そうです」
まさにというのだ。
「ならわかりますね」
「ああ、人間が人形に負けるか」
信玄は内海に不敵な笑みで答えた。
「そんな筈があるか」
「そうね、人間は人形に必ず勝つわ」
献身も言ってきた。
「知能と感情があるから」
「その二つが人間の最大の武器ね」
信奈もその目の光を強くさせて言った。
「ならね」
「ああ、やってやろうな」
「私達で力を合わせて」
「そうしていきましょう、もうメンバーは集まってるし」
信奈はさらに言った。
「私達天下布部のメンバーもね」
「ああ、しかしな」
ここで義晴は信奈に言った。
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