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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦(10)〜セレンゲティ氷原大機動戦(下)〜
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類の恥辱だ。実力主義の対極であり、人類普遍の摂理に対する倒錯趣味者の集団であり人類唯一の統治機構を名乗る禁治産者にすぎん。死ぬには良い日だぞ、帝国貴族ども」
奇妙に背を曲げ歯を食いしばり“思いがけぬ甘露”に浮き足立っている侵略者を見る連隊長は常日頃以上に下士官めいた、獰猛かつ粗野な獣臭の匂いを醸し出していた。アルレスハイム将校……伝統的にシュラフタの多い宇宙軍のそれと真逆である。
「365日、24時間、あぁ、あぁ、いつだって!お前らが死ぬには良い日だ」
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「て、敵襲!敵襲ゥゥゥゥゥ!!!」
「バカな!なぜこの距離まで気づかない!哨兵は何をしておったか!」
オッツル・フォン・ディーオッチン男爵は頭を抱え叫ぶ。
彼自身も軍は予備役訓練課程しか受けていない主計将校であった。
「えー‥‥目をつけてない倉庫に入り込んでいたのが半数、分け前の為に喧嘩していたのが半数」
副官は頭を掻く。彼はこの集積所の報告を握りつぶそうとしたのだが、手柄を欲した主君は前進を命じたのだ。
だが非難するには領主の立場というものも理解できてしまうのであった。
――この戦場に出張るためにいくらつぎ込んだのやら、あちらこちらに付け届けをしてようやく将官の壁を越えられるというのに、主計将官の座が手に入れば領地運営にも相応の利益を得られる。なのに畜生。哨兵を管理する下士官ですらこうなってしまうとは!
我が主君の嘆きは領地の現実に立脚した厳然とした事実の前に打倒されてしまうのだ。
「なぜここまで!」
それなりに上手くやりくりをしているだけに物資の不足はないだろう、と自信を持っていたオッツルであったが兵は略奪にばかり目をとられ、将校下士官連中もそれを止めようとはしない、寧ろそれを推奨している節すら見受けられた。
「だってウチの領、基本的に麦と雑貨の交換だけで現金を得る機会なんて実質世襲の役人になるか、領軍に入るかくらいしかないじゃないですか。税だって穀物をこちらの相場で買いたたいて直轄領で換金してますから、そもそも領内で現金なんて日用雑貨や酒場くらいでしかつかわないですし、それだってその場で穀物とのレートで決まってしまいますから」
「そうなんだ」
この領主は基本的に領地に顔を出さない。オーディンで書類仕事をしているだけである。いやまぁ何もなければ余計な事もせず、妙な浪費もしないのでそれでいいのだが。
「そうなんですよー、でも金さえ貯まれば下士官になれて閣下の荘園裁判所から謄本を買い取れるじゃないですか」
「‥‥‥買えたねぇ」
「買えるんですよねぇ、そうなればほら、閣下の土地ですが排他的利用権が認められますし、そうなれば他の農奴に土地をまた貸ししてレートのいい作物を育ててピンハネすれば永続的に現金収入が入りますんで
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