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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦(10)〜セレンゲティ氷原大機動戦(下)〜
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やらの副産物だが――その裏に潜むはアルレスハイム王冠共和国がヴァルシャワ労兵レーテ結成記念連隊の指揮官であるオットー・ヨギヘス大佐殿に他ならない。
「食いついている、食いついている、マヒワ集積所をくれてやった甲斐があるというものよ、後続が慌ててやってくるまでに撃破するぞ」
ヨギヘス大佐は非常に上機嫌そうに振る舞っている。
「”ポスポリテ・ルシェニェ”展開しました!」
幕僚の報告にも快活に応じる。
「大変結構!」
幕僚は背筋を伸ばし、端末を操作しながら説明を開始した。
「敵は鹵獲品の略奪と分配に夢中になっておりますが‥‥むろん、奇襲に成功したとて無抵抗で済む筈はありません。
‥‥とはいえ敵の戦術は重火力の支援を受け、数を頼りにした歩兵の突撃しかできません」
「複数の捕虜からとれた情報によると連中の艦隊の半数は弱小諸侯の寄せ集めのようです。
ブラウンシュヴァイクのような”等族”クラスでもない限り貴族領艦隊陸戦隊の練度はそれこそ人民防衛運動の民兵よりも低い。これは領主の能力云々ではなく制度的・経済的限界によるものです」
そもそも艦隊に配置された宇宙軍の兵士を応急で陸戦要員にしているのだ。そこまで器用な兵士を育て上げるには膨大な予算の訓練期間が必要である。
「対する私たちは連隊戦闘団として編成された部隊です。諸兵科連携こそが我々の精華であります。敵を重火力により制圧し歩兵を随伴した装甲部隊により敵陣を突破!
爾後は敵後衛部隊、及び敵残存兵の掃討!戦場の黄金律を見せてやりましょう!」
「‥‥問題は第二陣です。こちらは我々より有力な部隊であり、戦闘を想定して迫ってくることを想定するべきでしょう。敵の飽和攻撃を阻止する為の牽制を主眼とし、各部隊は正面敵部隊と適切な距離を保ち戦線を維持するべきです」
ヨギヘスは笑みを消して幕僚の意見に頷く、
「数の不利を覆すために必要な航空支援が手薄であるが、文句を言っても仕方がない。我が軍は寡兵なのだからな。そこをどうにかいなして生き残る事が将校の仕事よ。
初戦で兵の士気は上がるだろうが、油断する莫迦がいたら俺が直々に鍛えなおしてくれるわ」
「俺は15で帝国の兵卒をやらされ、アルレスハイムへ逃れ、労働運動を学んだ。
あぁ俺から見れば、帝国貴族共には謙虚さも勤勉さも足りん。父祖の栄光に胡坐をかいて、学ぶべき物を学ばないなら没落は当然だ」
連隊幕僚は肩をすくめ、彼の言葉の続きを待つ。
「そもそも貴族制とは遥か彼方に克服されたものだ。社会体制を維持する必要性の為の技能の独占を基盤とした“乗り越えるべき”制度に過ぎぬ。人類はそれを技術開発で、社会制度で、教育で克服してきた」
「あぁ伝統による連帯と名誉の象徴であればまだ良い。だがアレは違う、存在自体が人
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