第六百四十話 最低な奴だからその四
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「オーラもな」
「嫌なものか」
「悪霊みたいなものだろう」
そのオーラはというのだ。
「そして小さい」
「小者か」
「実際あいつは大物か」
「いや、話を聞くとな」
どうかとだ、フランツはすぐに答えた。
「小悪党だな」
「そうだな」
「人に吹き込んだりする奴なんてな」
「誰が見てもな」
「自分は手を汚さないな」
「絶対にな」
「そんな奴はな」
それこそというのだ。
「小悪党だ」
「俺もそう思う」
タムタムもだった。
「だからな」
「あいつのオーラも小さいか」
「そうだ」
「そうか、小悪党はそんなものか。しかし」
フランツはここでこう言った。
「小悪党程醜いな」
「そのことか」
「あいつの行いは聞いているとな」
どうしてもというのだ。
「醜い」
「外道でだな」
「徹底的にな」
「だから嫌われるんだ」
その心も行いも醜悪だからだというのだ。
「余計にな」
「そうなんだな」
「悪党でも大物は堂々としていてだ」
そうしてというのだ。
「筋も通っていて非道をしてもな」
「それでもか」
「胸を張っている、しかしな」
それでもというのだ。
「小悪党はな」
「胸を張っていなくてか」
「筋も通っていない、自分のことだけを考えて」
「保身ばかりか」
「その為に醜いこともして」
そうしてというのだ。
「他人に責任転嫁もな」
「するか」
「あいつはそうしたこともしたらしい」
「他人への責任転嫁もか」
「自分の責任逃れにな」
その為にというのだ。
「そうしたこともしたらしい」
「責任擦り付けられた奴は怒ったな」
「だからそのことでもな」
「嫌われているか」
「そうだ」
実際にというのだ。
「兎に角だ」
「嫌われる奴か」
「そうだ」
まさにというのだ。
「あいつはな」
「そうした奴ということか」
「だから付き合うな、そして小悪党はな」
そうした輩全体の話もした。
「醜い」
「小悪党こそそうか」
「吐き気を催す邪悪も」
その輩もというのだ。
「小悪党だ」
「そうか」
「小者だからな」
それ故にというのだ。
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