第四話 テスト勉強その十四
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「さっき言った通りに」
「ガッツポーズなのね」
「そうなの」
「じゃああの子あんなのが父親だと」
「絶対に家出してたと思うよ」
「そうよね、父親失格だしね」
その人物を詳しく見てみると、というのだ。
「中身実は子供の」
「傲慢で悪いこともするし」
「そんなのが父親だとね」
「嫌になるわね」
「誰でもね」
それこそというのだ。
「ああした人は」
「ああした父親からも逃げてよくて」
一華がまた言った。
「それで他のどうしようもないことも」
「逃げていいのよ」
「それで助かるなら」
「そうじゃない時があってもね」
「死ぬよりましね」
「自殺なんかするより」
それこそというのだ、富美子もまたしても一華に話した。
「遥かにいいわよ、悪いことじゃないし」
「逃げても」
「自殺は悪いことよ」
逆にというのだ。
「むしろね」
「そうなるわね」
「だからね」
それでというのだ。
「どうしようもなかったら逃げる」
「兎に角生きることね」
「そうしないと」
「何もならないわね」
「死んだら終わりだからね」
またこう言う富美子だった。
「それだったらね」
「生きることね」
「何かをしようと思ったら」
「生きることね」
「まずはね」
何といってもというのだ。
「そこからよ」
「そうよね」
「だからね」
それでというのだ。
「まずはね」
「生きてないと駄目だから」
「自殺なんて絶対にしたら駄目」
「何があっても生き残る」
「戦争や災害でも」
「そう、とはいってもまず人を助けないと」
富美子はこうも言った。
「駄目だけれどね」
「自分だけでなくっていうのね」
「人を犠牲にして生きてもね」
例えそうしてもというのだ。
「後でどうなるか」
「間違いなく嫌われるわね」
留奈が言って来た。
「他人を犠牲にして生きても」
「そうでしょ」
「皆からね」
「他人を盾にして自分だけ逃げる奴なんてね」
「最低よ」
「そう、だからね」
「そうしないで」
そしてというのだ。
「人を助けて一緒にね」
「自分もなのね」
「助かることよ」
「二人共っていうのね」
「二人でなくても」
それでもというのだ。
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