第六幕その五
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とてつもない量の、十人前はあるポークソテーにサラダ、マッシュポテト、オニオンスープにパンそしてデザートのゼリーがありました。
そのとんでもない量の夕食を巨人が使う巨大なテーブルの上で見てでした。ナターシャ達はまたしても驚きました。
「巨人のお城だから」
「それで食べものも多いんだね」
「十人前はあるけれど」
「一品一品が」
「これだけの量なのね」
「そうよ、これだけの量だから」
トロットが五人に言ってきました。
「充分でしょ」
「はい、これだけありますと」
「僕達が分けて食べると充分ですね」
「普通に食べられますね」
「皆で分けて食べて」
「そうですね」
「だからね」
それでというのです。
「今から食べましょう」
「遠慮は無用だよ」
ユープさんも言ってきました。
「どんどん食べてね」
「わかりました」
住人はユープさんの言葉に頷きました、そうしてです。
出されたお料理を皆で分けながら食べました、全て食べ終えると皆お腹一杯でした、ただユープさんはといいますと。
食べ終わってからここにいる皆がすっぽり入る様な巨大なガラスのジョッキでビールを飲んでいます、そうしてソーセージを食べますが。
「やっぱり夜はだよ」
「ビールっていうのね」
「如何にも」
こう奥さんにも応えます。
「食後のこれだよ」
「いつもよく食べるわね」
「ははは、よく食ってよく働く」
それがというのです。
「わしの楽しみだからな」
「それでなのね」
「こうしてだよ」
「よく飲んで」
「そしてだよ」
そのうえでというのです。
「よく寝て」
「よく働くのね」
「そうするのだよ」
二十リットル近くはあると思われるビールを凄い勢いで飲みながら言うのでした。
「わしはな」
「樵のお仕事に」
「宿屋のそれもだよ」
まさに両方というのです。
「そうするのだよ」
「そうね、じゃあもう一杯」
「もう二杯貰おうか」
「それだけ飲むわね」
「ビールは大好きだからな」
「ううん、飲むものだ」
前ノーム王はユープさんの飲みっぷりを見て唸りました。
「やはり巨人だけはある」
「そうね」
トロットは前ノーム王の言葉に頷きました。
「流石よ」
「全くだ、そしてその飲みっぷりを見ていると」
「貴方もよね」
「飲みたくなったよ」
そのビールをというのです。
「どうもね」
「それはわしもだ」
「私もだよ」
キャプテンとカエルマンも続きました。
「この飲みっぷりを見ていると」
「どうにもね」
「じゃあ今から出すわね」
トロットはテーブル掛けを出しつつ三人に応えました。
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