第四百八十話 魔王様、勝利!その十四
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「これ位はね」
「出来るか」
「任せなさいよ」
九内に強い声で応えた。
「回復のことはね」
「わかった、ならだ」
九内は攻撃を繰り出しつつ応えた、スサノオに向けて無数の無数の炎の矢を放って攻撃している。
「任せる」
「そうしてくれるわね」
「私は私のやるべきことをしていく」
「わかったわ、じゃあそっちは任せるわ」
「お互いにな」
冷静にこう返してだった。
九内は戦っていった、そしてルナもまた同じであり他の戦士達もであった。彼等はスサノオの激しい攻撃両手に持った剣からのそれにも負けず戦い。
互角の戦いを繰り広げていた、そして。
次第にスサノオの身体にダメージが増えてきた、そこから身体のあちこちから火を噴いてきたがここでだった。
ディケイドは仲間達に言った。
「これから全員で攻める」
「総攻撃だな」
九内が応えた。
「そうするな」
「そうだ、最早持てる力をだ」
これをというのだ。
「全て注ぎ込む、後のことはだ」
「考えなくていいか」
「もう俺達はその一撃を出せばだ」
「後の体力はないな」
「そうだ、だからだ」
そうした状況だからだというのだ。
「ここはだ」
「全力でか」
「攻撃を仕掛ける、後のことはだ」
「考えないか」
「ここにいる全員で攻撃を仕掛けたなら」
ディケイドはさらに言った。
「それでだ」
「スサノオも倒せるな」
「間違いなくな、だからだ」
「もう後のことはか」
「考えるな」
その必要はないというのだ。
「いいな」
「あんたがそう言うなら間違いない」
九内は微塵も疑いのない顔と声で応えた。
「ではな」
「やるぞ」
「全てを決める為にな」
言葉でやり取りをしてだった。
戦士達は全身に残る力全てを込めた、そうして。
それぞれの渾身の攻撃をスサノオに浴びせた、それは蹴りや拳であり銃であり魔法だった。残る力の全てをだった。
スサノオに叩き込んだ、その間もスサノオの攻撃を受け攻撃が終わった時彼等は立っているのもやっとの状態になった。
だがその彼等の目の前でだった。
スサノオは動きを止めてだ、こう言った。
「この世界でも終わった」
「楽しんだんだな」
「存分にな。私は満足した」
霧雨に答えた。
「これ以上はないまでに」
「そして俺達の勝ちか」
「如何にも」
神は自らこのことを認めた。
「君達の勝利だ」
「それは何よりだな」
「そのことを誇るべきだ、それではだ」
「あんたはこの世界を去るか」
「敗者は去るものだ」
だからだというのだ。
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