第139話
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「加えて、俺らがやり合った場所の”すぐ近くに”眠っていたコイツ……どうして共闘の関係だった俺らが、それぞれ部下達も連れず、かといって共闘もせずに単身で空の覇者と戦妃にい飛んだのかイマイチ思い出せねぇ。なあ、アンタ……――――――”俺らを嵌めやがったな?”」
「ククク……ハハ……ハハハハハハ……!」
ルトガーの推測を聞き終えたアルベリヒは不敵な笑みを浮かべて笑い続けた。そして次の幻視に変わり始める直前に謎の声が聞こえて来た。
ヨコセ……ヨコセ……吾ノモノダ……ソノ魂ノ総テ……
「ハハ……毎晩毎晩、よくぞ飽きぬものだ。まるで妄執の塊……ヴァリマールと比較するのもおぞましい。」
次の幻視――――――ベッドにいる老人と老人の前にある”闇”は老人と睨み合っていた。
”灰”ナド所詮単ナル一騎……吾ノ一部トナルシカナイ屑鉄ヨ……受ケ容レヨ……獅子ノ心ヲ持ツ者……貴様コソ我ガ乗リ手に相応シイ……
「……ドライケルス?」
「……!?」
”闇”と老人が睨み合っていると突如女性の声が聞こえ、女性の声を聞いた老人は驚いた。
銀ノ……オノレ……マアヨイ……決シテ逃サヌ……タトエソノ魂ガ違ウ器ニ宿ッタトシテモ……
そして”闇”が消えると同時に娘――――――リアンヌが姿を現した。
「……ドライケルス、今のは。」
「フフ……久しいな、リアンヌ。あの頃のまま……いや、美しさに一層磨きがかかったようだ。」
リアンヌの問いかけに対して老人――――――ドライケルス帝は懐かしそうな表情を浮かべてリアンヌを見つめた。
「ふふ、誉めても何も出ませんよ。私のことは魔女殿から……?」
「ああ、おぬしの復活……人知れずていっくを離れたことも聞いた。……薄情な娘だ……互いに添い遂げる誓いを棄てるとは。ふふ、私の想いはいつでも貴方の元にありました。イヴリンとのお子たちも健やかに育ち、多くのお孫にも恵まれているとか。子を成せなくなった私にはそれを見届けられただけでも本望です。」
「……リアンヌ……」
「さあ――――――話してください。先程の名状しがたき”闇”について。いつ、どうして……あんな存在に取り憑かれたのです?」
そしてリアンヌがドライケルス帝に問いかけられた所で次に幻視に変わった。
「―――――僕は”ゲオルグ”。元々姓は存在していない。工房長に選べと言われて地精から”G”を取るだけにした。イニシャルがG・Gだとくどそう――――――ただそれだけなんだけどね。」
次の幻視は士官学院時代のゲオルグ――――――ジョルジュとアンゼリカ、トワ、クロウが写る幻視へと変わった。
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