第139話
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剣な表情で呟いた。
「フフ、ローゼリアとは元々古の”獣”の名――――――1200年前、災厄を御するため焔の一族の”長”と融合した存在……女神の遣わした聖獣――――――”翼ある灼獣”というわけじゃ。」
ローゼリア――――――”翼ある灼獣”ローゼリアは自身の事を説明した。
「………ぁ………」
「おばあ……ちゃん……」
「……消えたもう一柱の聖獣がロゼさん………」
「……まさか人間と融合して新たな存在になってたとはな……」
”灼獣”ローゼリアの説明を聞いたセリーヌとエマ、トワとクロウは呆けた。
「繰り返すが、二代目じゃがな。当然”先代”が仕えていたであろう”空の女神”自身とも会った事もなければ、女神自身も”代替わり”している事も知らぬのじゃろう。先代の長は900年前に消えた――――――おそらく地精どもの裏切りによって。ここにいる妾は、”元は使い魔”――――――セリーヌ達と同じ立場にあった。」
「あ……」
「先代は生前、妾をこの地に連れて、己に何かあらば再訪するよう言い残した。そして妾は、この月冥鏡”により先代の記憶の一部と使命を受け継ぎ……2代目ローゼリアとなったわけじゃ。」
「…………………………」
「そういえば、”深淵”が使役したあの鳥も蒼い翼だったわね……」
「どちらも焔の聖獣の特徴を別の形で受け継いでいたわけか……」
”灼獣”ローゼリアの説明を聞いたセリーヌは目を伏せて黙り込み、サラとラウラは”灼獣”ローゼリアの背についている蒼い翼を見つめながらある存在――――――内戦終結時、ルーファスによって斬られたクロチルダの使い魔であるグリアノスを思い浮かべた。
「そ、それじゃあ今回セリーヌを呼んだのって……」
「うむ、連合とエレボニアの戦争の行く末を決める大戦が終われば、地精たちとの対決も近いじゃろう。”相克”とは別に――――――場合によっては妾自らが差し違える事もあり得よう。その時の”保険”みたいなものじゃな。」
一方ある事を察したエマの言葉に対して”灼獣”ローゼリアは肯定して説明を続けた。
「そんな……」
「ロゼ、アンタ……」
”灼獣”ローゼリアの覚悟を知ったエマとセリーヌは悲痛そうな表情を浮かべた。
「ああ、別に死ぬつもりはない。――――――どちらかというとオマケじゃ。本命は、闘争の果てに水鏡が見せる”黒の史書”と連動した”幻視”―――――巡回魔女と代役とはいえ”真なる贄”がいれば呪いの全貌が明らかになるじゃろう。」
「……!」
「そうか、僕達が各地で見た幻視の大元にあるものを引き出すために……」
「そのために必要なのが”闘争”――――――」
「ここでロゼさんとガチでやり合う必要があるって事
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