第二章
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家族に迎えた、最初に見られて親とみなされたキムは彼の為に毎朝五時に起きてご飯をあげて水浴びをさせてからだった。
三時間一緒に過ごしてから出勤する様になった、タイニーはすくすくと育ち家の子供達とも仲良くなり車で何処でも連れて行かれてそこで遊び。
「ガア」
「ガアガア」
鳴き声を真似るキムとコミュニケーションを取る様にもなった、それでキムはリアンに笑顔で話した。
「もうタイニーはね」
「あなたの子供ね」
「うん、かけがえのないね。だからうちでは」
「卵料理はなしね」
「彼が孵ったからね」
笑顔で話した、そしてだった。
一家でアメリカのマサチューセッツ州に旅行に行った時だった、タイニーも一緒だったがふとだった。
道で家鴨とシャム猫とペルシャ猫のハーフの様な猫を連れている太った顔の下半分を覆った黒髭とサングラスが似合う男性を見てだった。
一家は車から降りて彼に尋ねた、タイニーはキムの腕の中にある。
「その家鴨は家族かな」
「ああ、そうだよ」
男性はキムに笑顔で答えた。
「雄でチェリオっていうんだ」
「いい名前だね」
「ちなみに俺はスティーブン=ティボーここでアパートを経営しながら働いてるぜ」
「そうしているんだ」
「ああ、それでこの子のことだな」
「ガアガア」
ティボーはチェリオを観つつキムに応えた。
「雛の時に一羽で溺れてるのを見てな」
「家鴨でも雛だと溺れるんだな」
「俺もその時はじめて見たよ、けれど周りに親もいないから助けてな」
そうしてというのだ。
「保護したんだよ」
「それで家族にしたか」
「ああ、俺が出勤したら家の近くの湖に飛んで行ってそこで他の鴨達と遊んでるんだ」
「そうしてるのか」
「それで俺が家に帰ったら」
ティボーはその時のことも話した。
「戻って来てこの通りだよ」
「一緒に散歩もするんだな」
「そうさ、それで家の猫、雌でリーシーズっていうだがな」
ティボーは今度は猫の話もした、見れば家鴨のチェリオと随分仲が良くお互いに見合って身体を擦り合わせている。
「この娘ともだよ」
「仲がいいな」
「この通りだよ」
「いいことだな」
「そのうち野生に帰るかも知れないけれどな」
「家鴨と鴨の違いってあまりないしな」
「そうだよな」
ティボーもその通りだと応えた。
「けれどそれでもな」
「それまではか」
「ずっと一緒にいるよ、じゃあこれでな」
「ガア」
「ニャア」
チェリオだけでなくリーボーズもだった。
キムと彼の一家に挨拶する様に鳴いて散歩に戻った、キムはそんな彼等を見送ってからタイニーを抱いたまま妻に言った。
「家鴨のいる生活もいいな」
「そうね、それもまたね」
妻も笑顔で頷いた、そうしてだった。
車の中に戻っ
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