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赤ちゃんを愛するシャム猫
第二章

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 そんな中でも猫を心配して完治すると引き取ったが。
「ニャア〜〜・・・・・・」
「物凄く怖がってるよ」
「そうだな」
 ハロルドは息子のセオ、自分達の息子と共に猫雌だとわかりサファイアと名付けられたケースの中にいる彼女を見て話した。
「特にお父さんを見たら」
「凄くね」
「男性が怖い、特に」
 ハロルドはさらに言った。
「大人がな」
「じゃあ僕達はサファイアの傍にいられないかな」
「いや、時間をかけて優しく接していくんだ」
 父は心配になった息子に答えた。
「そうすれば何時かは」
「サファイアは僕達と仲良くなれるんだね」
「そうなるよ、だから根気よく接していくんだ」
「わかったよ」
 息子も頷いた、そうしてだった。
 一家でサファイアに愛情を以て接していった、すると男性を怖がっていてキャリーから出なかった彼女も。 
 次第に心を開きキャリーから出て家の中を歩き回る様になった。ハロルドやセオを見ても怖がらなくなり。
 家族の傍にいる様になった、特に。
「ニャア」
「ダアダア」
 産まれたばかりの家の娘であるメアリーの傍にいる様になった、ベッドの中に一日いてハロルドの傍に来た日からだった。
 メアリーの傍にいつもいる様になり。
 いつも彼女を優しい目で見守る様になった、そしてメアリーもだった。
 彼女が傍にいるといつもぐっすりと寝た、その様子を見て夫婦は話した。
「やっぱりな」
「ええ、愛情を以てずっと接しているとね」
「どんな過去がある子でも」
「やがて心を開いてくれるね」
「サファイアもそうなって」
 そしてというのだ。
「そのうえで」
「ええ、今ではね」
「メアリーとも仲良くなった」
「そうね、もうあの娘達は姉妹よ」
 妻は夫に笑顔で話した。
「そうなったわ」
「そうだな、生きものの種類は違うけれど」
 夫も笑顔で頷いて応えた。
「僕達の娘で」
「姉妹よ」
「そうなったな、もうあの娘達はずっと一緒だ」
「何があっても離れないわね」
「絶対にな」
 二人で一緒に仲良く寝ている娘達を見て話した、サファイアはもう毛はツヤがあり身体は丸々としていた。そのうえで幸せそうにメアリーと一緒に寝ていた。もう怯えることはなく愛情だけがそこにあった。


赤ちゃんを愛するシャム猫   完


                   2021・11・25
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