第六百三十九話 踊ることもその九
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「駄目で」
「それでか」
「食べることすらなくて」
「売ることもか」
「だから鰻とかが増え過ぎたら」
そうなった場合はというのだ。
「それで生態系が乱れたら」
「まさか殺すだけか」
「いや、その頃になったら他の国から人が来て」
そうしてというのだ。
「獲っていってくれるの」
「鰻でもか」
「蛸でも烏賊でもね」
「それで獲った人が食べるか」
「特に日本とアメリカとね」
それにというのだ。
「中国からね」
「来るか」
「ロシア人はあまり来ないのよ」
増え過ぎた生きものを獲る為にというのだ。
「ロシア人自体は無欲って言うけれど」
「食べることについてもか」
「食べる量は多いみたいだけれど」
それでもというのだ。
「必要なだけね」
「獲らないか」
「けれどこの三国はね」
「日本人もアメリカ人も中国人も何でも食べるな」
「しかも日本人は魚介類に目がなくて」
この時代でもこのことは変わらない、寿司や刺身や鍋や天麩羅と魚介類を素材にした料理も非常に多い。
「アメリカ人と中国人はね」
「とんでもなく食べるから」
量も多いというのだ。
「だからね」
「それでだな」
「鰻や蛸や海老や烏賊が増えて」
アンはまずは海の幸から話した。
「猪が増えてもね」
「猪も食べないのか」
「元々イスラムでもそうでしょ」
「豚だからな」
ギルバートは言われてそれはと答えた。
「猪は」
「猪を家畜にしたのが豚だからね」
「だから猪も食べないか」
「害獣として駆除するだけれど」
「そうしたらか」
「そのお肉はね」
「売っているか」
「そうなの、ちなみに鰻とかを獲ってもらう時も」
その時もというのだ。
「運賃とかはね」
「貰っているか」
「流石に獲る時は格安だけれど」
それでもというのだ。
「自分達が獲って売らないならね」
「収入につなげるか」
「倒れたところの土を掴め」
アンはこうも言った。
「そうも言うし」
「イスラエルの言葉か」
「元々日本の言葉らしいけれど」
受領は倒れるところに土を掴めという、平安時代の各地に派遣された国司が資産を得ることについての言葉である。
「それでもね」
「そうした感じでか」
「儲けるの」
「そうした儲け方はいいか」
「イスラエルではね」
「自分が売らないとか」
「いいのよ」
この場合はというのだ。
「実はね」
「そこは考え方次第か」
「それで鰻とかはね」
「食べないし獲らないしか」
「どんどん増えるけれど」
それでもというのだ。
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