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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
おかしい二人
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と違い思わず言葉に詰まってしまう。いつものシェリアならレオンを助けに行くことを拒むことなんてありえないのに・・・どうしたんだろ?

「レオンがいるから大丈夫。すぐに王様なんて倒して帰ってくるよ」
「だといいんだけど・・・」

彼女たちと再会した時から拭えない違和感。その正体が少しずつわかってきたような気がしましたが、確証が持てない私は言う通りに待つことを選択するしかありませんでした。その選択が誤っていることも知らずに・・・

















シリルside

「随分と余裕だな、お前」

不敵な笑みを浮かべるバリーザウィッチに対し目を細めたレオンがそう言う。よほど自分の力に自信があるのだろう、彼は俺たちのことなどすぐに倒せると思っているようだ。

「勘違いしないでほしい。君たちの力は認めているよ。ただ、私には及ばないというだけだ」
「なら・・・試してみろよ!!」

その挑発で真っ先に走り出したのはレオン。普段はこんな挑発に乗らない彼がこうもわかりやすく動いたことには驚いたが、彼の実力をよくわかっている俺からすれば、率先して動いてくれることにありがたみを感じてしまう。

「氷神・・・」

突撃しながら、その速度を生かしつつ地面を蹴り身体を一回転させる。そのまま彼は左足に纏わせた氷の冷気を相手目掛けて振り下ろす。

氷結(コンゲラート)!!」

氷の神と言われている彼の攻撃はフィオーレでもトップクラス。相手が天使なだけにどれだけのダメージを与えられるかは未知数だが、この攻撃を受ければ少なからずダメージは受けるはず。俺はその一瞬の隙を突いてさらなるダメージを与えよう。
そう思っていた。しかし、バリーザウィッチはその重たい一撃を片腕で受け止めて見せたのだ。

「「!?」」

想定外の出来事に目を丸くしてしまう俺たち。そのせいで、次に動き出していた相手の動きに反応することが出来なかった。

「パワーもスピードもある。噂に違わぬ実力を持っていると褒めたいところだが・・・」

身体が宙に浮いている状態のレオンに対し、バリーザウィッチは身動きの取れない彼の顎を的確に突く。

「がっ!!」
「私の前では無力と言わざるを得ない」

あまりにも素早く・・・かつコンパクトに打ち出された拳だったにも関わらず、突き上げられた彼の身体は天井へと突き刺さるほどの威力が込められていた。

「レオン!?」

以前よりも体格が大きくなったことでパワーが増しているはずのレオンの一撃を容易く受け止め、なおかつその肉体を最小限の力で打ち上げられる相手の力。本来なら彼の対処に神経を注がなくてはならないはずだが、俺は予期できなかった仲間の状態を見てそちらに気が行ってしまった
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