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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
☆逆犯-ぎゃくれいぷ-
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「ま、まけてなんか…。」
「敗者は勝者のものを一つ頂く。そう言ったでしょ?」
究極の選択でした。
勝負を続ければ、お姉さんはなにも身にまとわない素っ裸に。
しかし、それがいやだと賭け事をやめてしまえば逆に自分が素っ裸に。
どちらも恥ずかしいです。こっちの方がまだマシとかそんなものありません。
窮地に立たされた彼がとった行動は…。
「お、お風呂入ってくる!!!!」
逃げることでした。
「…。」
脱がせた上着を持ったまま、呆然と立ち尽くす武蔵ちゃん。
「やまとくんってば…いけない子だなぁ…?」
しかしその目は普段見せないような肉食獣のような眼光で、さらに美味しそうに舌なめずりをしながら彼の向かったお風呂場を見ていたのでした。
そしてやまとくんは気が付かなかったのです。
逃げたはずの場所は、追い詰められた袋小路だということに。
?
「…。」
浴場にて、頭を洗っている最中のやまとくん。
その宿は露天風呂であり、さらに他にお客さんはおらず実質貸切状態でした。
暖簾にも男と書いてありましたしお姉さんがやってくる心配もありません。
普段ならやったーと喜びたいところですがやまとくんの心の中は今そんな状況じゃありません。
あの時のお姉さんの胸が目に焼き付いて、どうしても頭から離れてくれないのです。
「どうしよう。」
そのせいか、さっきから自己主張をやめないおちんちんに困っていました。
このままでは帰れません。
さてどうしたものかと困っていた中
「お背中流しましょうか〜?」
「!!!!」
現れました。
あやしいお姉さんです。
タオル一枚で現れました。
「むさし…!」
「違いますぅ。私はこのお店の
湯女
(
ゆな
)
ですぅ。」
と、タオルで頭を覆ってテキトーな嘘をつきますがどう見てもお姉さんです。
ここは男湯…しかし湯女(体洗うサービスしてくれる女性のこと)なら問題ない。
というわけでもなく…
「こ、ここおとこゆだよ!!」
「うーんとね、あれ嘘。」
「うそ!?」
実はここの露天風呂、実質貸切などではなくマジで貸切状態でした。
鬼との決闘代行、そして人間同盟のアジトを突き止め殲滅…。
と、数々のいいことをしたお姉さんは頼光様からお礼として宿の温泉を貸し切らせてくれることを約束しました。
つまりこの温泉には2人きり。そして邪魔者が入ってくることなどないのです。
ちなみに暖簾はやまとくんを騙すため、男湯のままにしておきました。
「…!」
というわけで見事にお姉さんの作戦にハメられたやまとくんは逃げ場を失ったどころか行き止まりに追い詰められたことに気付きますが時すでに遅し。
「さぁて、やーまーとーくーん?」
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