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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦(9)〜セレンゲティ氷原大機動戦(上)〜
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ートが手を付けているがあくまで最悪の予備だ、4万も籠れぬ。だが――」
装甲騎兵連隊長アポーストル大佐が鼻を鳴らす
「なんだなんだ、お前さんら前線で血ぃ流した構成邦軍どもに”お客様の坊っちゃん達”と笑われたいんかぁ?」
「あんな田舎モンどもにお坊ちゃま扱いされてたまるかよ」
宇宙軍陸戦隊第31強襲連隊長のゴ―ムレー大佐は鼻を鳴らす。陸戦隊と地上軍はこと地上戦においては双方張り合う節がある。
陸戦隊はイゼルローン攻略に際して拠点制圧などの要であり、地上軍は国土防衛や帝国軍との長期的な殴り合いにおいて常に主力であった。
最前線において統合軍を編成することも珍しくない昨今においては良くも悪くも交流が活発化しているが、顕著な違いが構成邦軍に対する態度である。地上軍からすれば彼らは予備役軍でもあり、必然的に交戦星域の邦軍は仕事仲間であるが、構成邦軍に対しても陸戦隊は『我等こそ最前衛』という矜持を譲る気は毛頭ない。
独立大隊の長らも同意するようにざわつく。
「んむむ……」
独立野戦重火力第67連隊のゴディン大佐は唸りながら頭を掻く。彼はサンフォード議長と【縦深】議員団の交渉の結果増派された部隊の指揮官であり、この基地に対する思い入れは薄い。
それだけに現状の危うさを強く感じていた。フォルベック少将がいなければ統一された指揮系統は宇宙軍艦隊兵站の専門家であるセレブレッゼ中将に集約されることになる。これは純粋に教育と経験の問題から全く無理がある話であった。
さらに懸念材料があるーーゴディンがそっと視線を向ける先にいるのはヴァーンシャッフェ、宇宙軍陸戦隊の独立武装偵察戦闘団群の一角?薔薇騎士連隊《ローゼンリッター》の指揮官である。
彼の先代指揮官は離反し、今我々に対し大量殺人の能率化の為に持てる能力を全て注ぎ込もうとしているのだ。であれば彼は?彼の部下たちは?
誰も口にはしない、意識もむけないようにしている。だがそれはうすぼんやりと他の指揮官達とヴェーンシャッフェの間を覆っているのであった。
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「だからこそ、私は君たちを直卒する」
フォルベック少将は”アルレスハイム王冠共和国軍”と”ティアマト民国軍”の将校団に向けて行った。
本来であれば大夏のように構成邦軍を統括し指揮を執るはずだったマシェル准将は肩をすくめている。
「我々は大夏より信用できませんか」
ヴァンフリート軍人、つまりこの土地の主権国軍人として内心穏やかでないのはフォルベックも理解している。
「違う」
フォルベックは敢えてくだらん、というように鼻を鳴らす。
「御婦人に妬かれるのならともかくむさ苦しい軍人同士で鞘当てをしても嬉しくないぞ」
そりゃそうでしょうがな、とマシェルは装甲服で覆われ
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