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急成長した妹
第二章
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「お姉ちゃん、こっちよ」
「えっ、あんた」
 佐和子は菜緒を見て驚いた、何と。
 自分より二十センチは優に大きかった、それでだ。
 妹の前に立って驚きを隠せない顔で問うた。
「あんた、大きくなったわね」
「うん、中学に入って急に背が伸びてね」
 妹は自分を見て驚いている姉に微笑んで答えた。
「それでなの」
「その大きさになったの」
「そうなの、一七五あるわ」
「女の子で一七五って」
「クラスの女の子で一番大きいの」
「男の子でも結構よ」
 妹を見上げつつ答えた。
「あの、ベッドとかは」
「お父さんとお母さんがお金持たせてくれたから明日買いに行こう」
「そ、そうね」
 佐和子は妹に戸惑いながら応えた、そして。
 一緒に部屋に入ると妹を風呂に入れてから母にスマートフォンで言った。
「奈緒何であんなに大きくなったのよ」
「成長したでしょ」
「それどころじゃないわよ、モデルかバレー選手並じゃない」
「そうそう、部活バレー部でアタッカーだったのよ」
「あの背を活かして?」
「そう、大活躍だったのよ」
「それは何よりね。けれどどうしてあんなに大きくなったのよ」
 佐和子はスマートフォンの向こうの母に問うた。
「一体」
「あの娘牛乳好きになってね」
「牛乳飲んでなの」
「そう、それにお祖父ちゃん大きいでしょ」
 母は自分の父、佐和子達から見て祖父である彼のことも話した。
「一八五あってね」
「遺伝もあるの」
「隔世遺伝ってあるのね」
「そういうことね。まさかあんなに大きくなってるなんて」
「時々でも帰ってくればわかったわよ」
「そうね。ずっとこっちでお休みの時もアルバイトと旅行してたし」
 それに励んで実家に帰らなかったのだ。
「就職してからもね」
「そうだったからよ」
「まさかよ、けれど大きくなり過ぎよ」
 佐和子はあらためて言った。
「あの娘は」
「大丈夫よ、背は大きくなったけれどね」 
 母は娘に明るい口調で述べた。
「あの娘はあの娘だから」
「それでなの」
「背以外のことは気にしなくていいわよ。いい娘のままよ」
「あまりそうは思えないけれど」
 妹の外見の急な変貌を見てだ、佐和子は母の言葉をにわかには信じられなかった。だが何はともあれだった。
 大学生となった妹との生活がはじまった、その妹はというと。
 佐和子が知っている彼女だった、六歳年上の姉の言葉を素直に聞いて家事もして。
 真面目で穏やかだった、母が言う通りいい娘であり。
 色々変わったところもあるが彼女の知る奈緒だった、それでだ。
 佐和子は仕事から帰ってお風呂上りに黄色の膝までの半ズボンと赤いティーシャツという寝る時の恰好になって先に大学から帰ってお風呂を入れて先に入っていてすっきりしている奈
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