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とある3年4組の卑怯者
58 御馳走(おすすめのラーメン)
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ツとチーズケーキを差し出した。
「このドーナツとチーズケーキも私やお母さんの手作りなのよ」
 リリィはドーナツとチーズケーキを口に入れる。
「わあ、美味しい!私、自分で作った事あまりないし、ケーキとかもお店で買うものばかり食べてるけど、手作りも凄い美味しいわね」
「そう言ってくれると嬉しいわ」
 そしてクッキーが焼けた。二人は出来具合を確認する。
「上手く焼けたわね」
「うん!」
 リリィは味も確認する。自分でも驚くほどの美味しさだった。
(これなら渡せられる!)
 そして手作りのクッキーを二つの袋に詰めた。笹山とその母に作り方を教えて貰った礼をして笹山家を後にした。先ずは花輪邸に寄る。ヒデじいにクッキーの袋を渡してリリィは次の目的地へと向かった。

 皆ラーメンを食べ終え、帰る時になった。
「みどりちゃん、誘ってくれてありがとう。美味しかったよ」
 まる子が礼をした。
「うん、あんな美味しいラーメン食べたのは初めてだよ」
 藤木も礼を言った。
「藤木さん・・・。ありがとうございます!」
 みどりは藤木から礼を言われた事で顔が赤くなった。
(藤木さんが喜んでくれている・・・、嬉しい・・・
 こうして藤木達は帰ることになった。そしてみどりと別れる時が来た。
「まる子さん、藤木さん、本日はありがとうございました、では、さようなら」
「こっちこそ御馳走してくれてありがとう、じゃあね」
(藤木さん・・・)
 みどりはまる子と共に去る藤木の後ろ姿をいつまでも見つめていた。
「あの、さくら・・・」
 藤木は緊張しながらまる子に話しかけた。
「どうしたの?」
「今日のこの事、どうかリリィと笹山さんには言わないでくれよ!もし二人がみどりちゃんとラーメン屋さんに行ったなんて知って僕がみどりちゃんを好きだって思われて嫌われるかもしれないし!!」
「え・・・、あ、うん、でも二人ともみどりちゃんの事知らないから大丈夫じゃないの?」
「あ、そっか」
 藤木は肝心な事を思い出した。確かにみどりはリリィや笹山とは面識は持っていなかった。

 藤木はまる子と別れ、自分の家に戻ってきた。その時、藤木を呼ぶ声がした。
「藤木君!」
 振り返ると、それはリリィだった。
「リリィ・・・。どうしたんだい?」
「今日笹山さんの家へ行ってクッキー作ってきたの。藤木君にあげるわ」
「いいのかい?ありがとう・・・」
「それじゃあ、またね」
 リリィはそう言って去った。みどりからラーメンをご馳走になり、リリィからクッキーを貰い、藤木にとって運がいい日になったのだった。
(今日はホントついてるなあ〜・・・)

 翌日、リリィは笹山に昨日の礼をしていた。
「笹山さん、昨日はありがとう。藤木君も花輪クンも喜んでいたわ」
「へえ
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