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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
第九話 魂の総量はシュピーネ並だから仕方ない
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、相変わらず、速い、ね…」

「テメエが遅いだけだ。大体そりゃあれか?俺に対するアイツ(シュライバー)への当て付けか何かかぁ、オイ」

苛立ちを込めながらヴィルヘルムは貫いてた腕を引き抜く。アルフレートは自分の体を支えきれず膝立ちに倒れてしまう。

「良いんだよ、目的は、十分、果たせた…」

そう言った瞬間ヴィルヘルムに顎を蹴られる。逆らわずに吹き飛ばされるアルフレート。現状の魂の総量、相性、聖遺物のランク全てが不利なアルフレートに抵抗することは出来ずただ嬲り殺しにされるしかなかった。



******



―――同時刻・ボトムレスピット―――

「おいおい、こりゃ滑稽だな。如何したんだよ、お前?」

司狼は愉快に顔をにやけさせながら苦痛に顔を歪ませ血に濡れていたていたルサルカを見てそういった。

「うるさい…貴方、状況理解して言ってるの…」

「全然」

あっけらかんと寧ろ、だから何、といった表情で堂々と言い切った。

「だがまあ、予想はつくぜ。大方此処にいたのはスワスチカとやらを開くためだろ。それで此処にお前さん以外いないのは贄にでもなったってところか?」

「…………」

ルサルカは痛みの所為で苛立ちを隠せずにいたが、沈黙を肯定と受け取った司狼は言葉を続ける。

「でだ、疑問なのはお前さんが怪我をしてるってことだが聖遺物ってやつじゃ無けりゃ傷なんて負わせらるワケないんだろ。だけどお前等の敵である蓮の奴は今も学校に居るはずだ。となると仲間割れか?」

歪んでいた顔をさらに顰めさせルサルカはより不機嫌そうに答える。

「だったら如何だって言うのよ。どっちにしろ貴方にもう選択肢なんてないのよ。貴方は私に食べられる、それだけよ」

ルサルカがそう言った直後、影が蠢きだし司狼を喰らい尽くさんとばかりに襲い掛かる。その瞬間、

「ま〜た、既知感(デジャブ)ってやがるぜ」

そう呟いて司狼は食われた。



******



「なあ、今の気分はどうなんだよ?いい加減白けて来たんだが」

今だ大橋の上で戦闘を…いや一方的な虐待を繰り返していたヴィルヘルムがそう言う。彼は今アルフレートを殺す気はなかったが生かす気も別段なかった。ようは死んだら死んだでそれまでということだ。

「……………」

「もう死んじまったかぁ?オイオイ何か反応しろよ。俺が寂しいだろ」

そう言ってヴィルヘルムが無造作にアルフレートの髪を掴み持ち上げる。すると彼は突然口元をニヤリと歪ませた。そして、

「――――――――」

何か小さく言葉を呟く。

「あ?そいつぁ如何いうことだ?」

ヴィルヘルムは聞き取れたが、その内容を確認しようともう一度聞こうとした瞬間
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