第二百二十八話 建て直しその四
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「場所はだ」
「あるっちゃ」
「だから使う」
その城をというのだ。
「城がなくともこの会津は奥羽の道の要だ」
「使わない手はないっちゃ」
「だから使っていく」
城は駄目でもというのだ。
「その様にしていく」
「というかここ以外にや」
耕平が言ってきた。
「奥羽を北に攻め上がるにええ場所はな」
「ないな」
「仙台に秋田にってなるとな」
「だからまずここの城に向かった」
会津若松城にというのだ。
「そして攻めた」
「そういうことやな」
「だからだ」
「城が今は使えんでもな」
「それでもだ」
「会津って場所自体使うな」
「そうしてだ」
そのうえでというのだ。
「奥羽攻めを続けていく」
「そういうことやな」
「確かに軍の拠点は城が最もいいが」
「それが使えんでもな」
「まだ街がありだ」
「城の周りのな」
「使える、使えるものは全て使い」
そうしてというのだ。
「戦うのが戦だからな」
「そうしてくな」
「そうだ、仙台及び秋田を攻め上がり」
「そこからやな」
「奥羽をさらに攻め上がり」
「目指すは奥羽全土やな」
「津軽の先までな」
まさにそこまでというのだ。
「手に入れる」
「そうするな」
「その全てをな、そしてだ」
英雄はさらに言った。
「後は治める」
「それにかかるな」
「奥羽の全てをな」
まさにというのだ。
「そうする」
「そうやな」
「だからな」
「この会津をやな」
「今は拠点として使う」
奥羽攻めのそれにというのだ。
「そしてな」
「そのうえでやな」
「ここに兵もものも集めていく」
「このままな」
「城は使えずとも街は使えるからな」
それ故にというのだ、そして実際にだった。
その機能を喪失している城ではなく街を使ってそのうえで拠点にしていってそうして仙台それに秋田にだった。
兵を進める用意をしていった、そして。
雪が降る中でもだった、それが整い。
「攻める用意が整いました」
「そうか」
「はい、何時でもです」
紅葉が英雄に話した。
「我等はです」
「出陣出来るな」
「そうなりました」
「ではだ」
英雄はその話を聞いて述べた。
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