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レーヴァティン
第二百二十八話 建て直しその二

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「だからな」
「それで、ですか」
「そうだ、その命を奪うことはしない」
 一切というのだ。
「むしろ褒めたい位だ」
「そうなのですか」
「そなたもこの城で戦った全ての者もな」
 まさにというのだ。
「その者もな」
「それで、ですか」
「この戦で死んだ者は全て蘇らせ」
 そうしてというのだ。
「以後はだ」
「幕府に仕えよというのですか」
「そうだ、いいな」
「それではその様に」
 領主は英雄の言葉に頷いた、そうしてだった。
 彼も城にいた者達も蘇らせられ暫し蟄居若しくは閉門とされたうえで幕府に迎えられることになった、そして。
 英雄は戦で焼けた城の建て直しにかかった、彼は幕臣達に話した。
「まずは家だ」
「そちらですか」
「そちらを整えますか」
「そうしますか」
「民の家をな」
 城の中のそれをというのだ。
「そうする、そしてな」
「それからですね」
「城の門や櫓ですね」
「そして壁ですね」
「そうしていく、そしてだ」
 英雄はさらに話した。
「最後にな」
「本丸ですね」
「そこの天守閣ですね」
「天守閣も建て直しますね」
「そうしますね」
「天守閣は城の象徴であり権威であり」
 そしてというのだ。
「かつな」
「遠くまで見えます」
「最高の櫓です」
「だからですね」
「天守閣もですね」
「建て直す」
 それもというのだ。
「いいな」
「わかりました」
「そして元の様に戻し」
「あらためて城として用いる」
「そうしますね」
「そうする、この城は要地だ」
 奥羽のそれだというのだ。
「奥羽から見て関東への入り口でな」
「関東から見て奥羽の入り口です」
 まさに両方にとって入口です」
「だからこそですね」
「この城は重要です」
「そしてそれ故に」
「城を建て直す」
「天守閣までも」
「その様にする、そしてこれからは幕府が用いる」
 一領主の居城ではなくというのだ。
「城主はそのままでもな」
「幕府に組み入れる」
「そのことはしていきますね」
「これからは」
「そうしますね」
「そうだ、ではことを進めていくぞ」
 こう言ってだった。
 英雄は会津若松城の再建にかかった、火攻めにより廃墟おtなっている城をそうした。そしてその中でだった。
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