第三話 中間テストその十四
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「トレーニングしないから」
「走ったりサーキットトレーニングしないわよね」
「トスやレシーブもしないよ」
一華はバレー部なのでこう話した。
「そうしたことも」
「そうよね」
「だからカロリー消費はね」
これはというと。
「あまりね」
「ないのね」
「それなりに身体を動かすけれど」
料理をしていてもというのだ。
「バレー程はね」
「そうよね」
「しかも食べるから」
料理部だから当然のことだ、ただ作るだけでなく食べるのだ。このことも忘れてはいけないことなのだ。
「余計にね」
「太ることについては」
「それはね」
どうかというのだ。
「やっぱりね」
「あのことは」
「そう、だから」
それでというのだ。
「気をつけるわ」
「かな恵の場合は」
ここでだ、一華は。
かな恵の胸、五人の中で一番大きなそれを見て言った。
「胸に行くでしょ」
「食べた分が?」
「そうでしょ」
「いや、これがね」
「違うっていうの」
「お腹がね」
そこがというのだ。
「最近結構」
「出て来てるの」
「そうなの」
「そうは見えないけれど」
「他の娘には幸いまだ気付かれてないけれど」
それでもというのだ。
「最近そうなの」
「肉が付いてきてるの」
「そうなの」
これがというのだ。
「だから気をつけないとね、さもないとね」
「さもないと?」
「アメリカにそうした人いるじゃない」
「ああ、滅茶苦茶太った人ね」
「アメリカで太った人出世出来ないっていうのは」
これは自分の体調管理も出来ない人間が仕事や部下の管理を出来る筈がないという考えからくるという。
「一見酷いかっていうと」
「あんなに太ってるとね」
一華も言った。
「命に関わるわね」
「それだとね」
「それも当然なのね」
「そう思うわ、満足に動けないし」
文字通り膝まで腹の脂肪が垂れ下がっているとだ、尚唐で反乱を起こした安禄山はそこまで太っていても激しい動きの踊りを得意としていたという。
「それであそこまで太っていたら」
「出世出来ないのね」
「ええ、それで私もね」
かな恵自身もというのだ。
「かなりね」
「心配してるの」
「そうなの、気をつけないとね」
「あそこまで太るって」
どうかとだ、一華は少し心配そうな顔になっているかな恵に話した。
「流石にね」
「ない?」
「ないわよ」
こうかな恵に話した。
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