第三話 中間テストその十三
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「大阪のおばちゃんみたいにね」
「飴なのね」
「何でか大阪のおばちゃん持ってるよね」
「飴をね」
「何でかね」
「あれ不思議よね、富美子もいつも持ってるけれど」
留奈も言ってきた。
「大阪のおばちゃん飴持ってるの」
「あれじゃない?口が寂しくてね」
一華は留奈にすぐに答えた。
「甘いものが欲しい時に」
「飴舐めるのね」
「日持ちするし舐めてると暇潰しにもなるし」
こうしたこともあってというのだ。
「それでね」
「大阪のおばちゃん飴持ってるの」
「それで富美子のお祖母さん大阪の人だし」
一華は富美子のことも話した、彼女を見つつ。
「飴持ってるのはね」
「お祖母さんの影響なのね」
「そうでしょ」
「大阪のおばちゃんって遺伝するのね」
理虹はここでこう考えた。
「そうなのね」
「みたいね」
一華も否定しなかった。
「どうやら」
「そうなのね」
「まあ飴舐めてた方がね」
「煙草よりいいの」
「そうでしょ、滅茶苦茶身体に悪いから」
煙草はというのだ。
「それは事実だし」
「そう考えたら」
「煙草よりもね」
事実というのだ。
「飴の方がね」
「甘くて食べ過ぎたら太っても」
「そんな何個も舐めないでしょ」
「まあそれはね」
「それにノンシュガーノンカロリーもあるし」
そうした飴もというのだ。
「だからね」
「太るのが心配なら」
「そういうの舐めればいいし」
「太らないのね」
「飴はね」
「そうなのね」
「だから煙草よりもずっと身体にいいわよ」
理虹に話した。
「口にするなら」
「煙草より飴ね」
「歯にはあまりよくなくても」
「いつもお口の中に糖分あったら」
「そうだけれどね」
それでもというのだ。
「煙草よりはずっとよ」
「それじゃあ煙草吸うなら」
「飴よ」
「大阪のおばちゃんになることね」
「そう思うわ」
こう話してそしてだった。
五人はまた勉強の話をした、その後で。
授業になった、一華は放課後になるとそそくさとクラスを出ようとしたがかな恵が後ろから聞いてきた。
「部活?」
「うん、行って来るわ」
一華はかな恵に顔を向けて答えた。
「そうするわ」
「そうなのね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「汗かいてくるわ」
「運動もいいよね」
「かな恵は料理部よね」
「そうよ、けれどお料理はね」
かな恵は一華におっとりとした口調で話した。
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