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オズのラゲドー氏
第四幕その七

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「あんなことをしても何にもならない」
「そう思ったのね」
「心からね。だから今はだよ」
「そうしたことはしないで」
「そしてね」
 それでというのです。
「こうして旅をしたりね」
「お仕事をして」
「美味しいものを飲んで食べて」
 そうもしてというのです。
「楽しんでいるよ」
「そうしているわね」
「その方がね」
「ずっと幸せね」
「全くだよ、悪いことをしても嬉しくないけれど」
 それでもというのです。
「今は違うよ」
「嬉しいことばかりね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「今のわしは」
「それは何よりよ。悪いことをしても幸せになれないけれど」
 トロットはお話してくれた前ノーム王に笑顔で答えました。
「いいことをしたらね」
「幸せになれるね」
「いいことをしてもらった相手は幸せになって」
「自分もだね」
「いいことをしたと満足してね」 
 そしてというのです。
「幸せになるよ」
「そういうものだね」
「だからね」
「いいことをすることだね」
「もっともっとね」
「オズの国では皆がいいことをしているから皆幸せなんだよ」
 キャプテンも言いました。
「そうなんだよ」
「その通りだね」
 前ノーム王は茶卵を食べているキャプテンに応えました。
「まことに」
「そうだね、ではね」
「君はこれからもだね」
「いいことをしていくよ、そして今回は」
「わし等と一緒に」
「イッソスの国に行くよ」
「そうするね」
「是非ね」
 まさにというのです。
「そして皆と一緒にお寿司を食べるよ」
「そうしましょう、それで」
 クッキーも言ってきました。
「貴方甘いものは好きかしら」
「大好きだよ」
 前ノーム王はクッキーににこりと笑って答えました。
「もうね」
「大好きなのね」
「特にケーキが好きだよ」
「ケーキが好きなの」
「甘いものは何でも好きでも」
 それでもというのです。
「一番好きなものは何かと聞かれると」
「ケーキなのね」
「そうなんだよ」
「わかったわ、けれどここにはね」
 今自分達がいる軽食のコーナーにはとです、クッキーは前ノーム王に少し残念そうに周りを見回しつつ答えました。
「ケーキのお店はないわね」
「ははは、だったらまた食べる機会があればだよ」
「その時になのね」
「食べればいいよ」
 こう言うのでした。
「それでね」
「そうなのね」
「では他の甘いものを楽しむよ」
 そうするというのです。
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