暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第106話:手向けのお節介
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てきた事に、メデューサは混乱して動きを止めてしまった。

 それが彼女の命取りとなる。メデューサに襲い掛かったネフィリムは、そのまま全身でメデューサを取り込み始めたのだ。

「何を、止め――!? ぐ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ?!」

 ネフィリムに取り込まれるメデューサの叫び声が辺りに響き渡る。

 今の今までメデューサと対峙していたガルドは、突然の事態に訳が分からずその場で立ち尽くす。そこに颯人達も合流した。

「おいおい、一体何がどうなってるんだ?」
「こっちが聞きたい。ネフィリムは倒したんじゃないのか?」
「大方あの博士が悪足掻きしたんだろうよ」

 颯人とガルドが話している間に、ネフィリムはメデューサを完全に取り込んでしまった。

 姿形は大体ネフィリムのそれだが、先程と違ってメデューサの様な蛇の髪に近いものを持っている。大きな口はそのままだが、頭にもメデューサの名残が見受けられる。

 それは言うなればメデューサネフィリム。ワイズマンによりネフィリムがメデューサを取り込んだ新たな姿であった。

 その時、本部から通信が入った。相手は了子だ。

『皆、聞こえる?』
「了子さんかい? バッチリだよ」
「了子さん! なんかネフィリムが変な事になったんだけどあれ大丈夫?」

 颯人と奏の質問には若干の希望も混じっていた。どうかこれ以上厄介な事にならないでくれと言う。

 だがその希望は容易く砕かれた。

『大丈夫なんかじゃないわ。今観測したんだけど、ネフィリムにどんどんエネルギーが集まっているの。恐らくネフィリムの特性を制限なしで最大限働かせているみたいね。このままだとフロンティアのエネルギーも全て吸収しつくして、強大なエネルギーを有する存在へと昇華してしまうわ。そのエネルギー、実に一兆度よ!』

 途方もなさすぎる数字に一瞬理解が追いつかなかった颯人達だが、とにかくヤバい事になるだろう事は分かった。

「ちょっと数字が大きすぎて想像つかない。どれくらいヤバいの?」
『地球丸ごと蒸発するほどのエネルギーよ!』
「オーケー、何とかしないとやばい事はよく分かった。後は俺らに任せな」
「任せろったって、颯人どうする気だよ?」

 どうするかと聞かれれば、颯人も迷ってしまう。今のネフィリムは現在進行形でエネルギーを溜め込んでいる爆弾だ。倒すにしても、無策で倒したらそれは地球を消滅させるほどのエネルギーを解き放つことを意味する。つまり地球消滅のスイッチを押す事になるのだ。

 どうしたものかと悩む颯人に、メデューサネフィリムが襲い掛かる。

「ウィザードォォォォォ!!」
「うおっと!? 何だ、あいつネフィリムの癖に意識あるぞ。メデューサを取り込んだからか?」

 颯人の予想は
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