暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第106話:手向けのお節介
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十郎と、ワイズマンがまだ何かをすると確信しているウィズ。
 それでも徐々にワイズマンを追い詰める2人だったが、だからこそ彼らは気付かなかった。

 ワイズマンにまだ操られているウェル博士が動いている事に……。

「くくく……」
「?……何が可笑しい?」
「いや? 随分と暢気だと思っただけだ。爆弾はまだこちらの手の内にあるというのにな」

 最初2人はワイズマンが何を言っているのか分からなかったが、ウィズはその言葉の意味に気付いた。
 彼がしまったと思った時にはもう遅かった。

「まさか――!?」

 ウィズが振り返った先では、ウェル博士が何かを操作している。何を操作しているのか? そんなの、考えるまでも無かった。

「ワイズマン! 貴様何をした!!」
「どうした?」
「あいつ、この期に及んでネフィリムに何かを命じた。だが倒されたのではなかったのか?」
「そんな訳が無いだろう。やられたのは外側だけで肝心の部分はまだ無事だ」
「くっ!」
〈ヴィジョン、ナーウ〉

 一体今どうなっているのかとウィズが遠見の魔法で今の颯人達の様子を見ると…………そこではもはや残骸となっているネフィリムにメデューサが取り込まれつつある光景が広がっていた。

「こ、これは――!?」
「では私はそろそろ失礼するよ。流石にそろそろ疲れたのでね」
「逃げるのか!?」

 遠見の魔法で見える光景に気を取られている隙に、ワイズマンは逃走の用意を整えていた。弦十郎が取り押さえようとするが、それより早くにワイズマンはその場から姿を消してしまう。

「ではな。もし君らが生き残れたらまた会おう」
〈テレポート、ナーウ〉

 ワイズマンは一方的にそう言って転移の魔法でその場から去っていってしまった。ワイズマンがこの場から消えたからか、ウェル博士に掛けられていた魔法も解け彼はその場に崩れ落ちた。

 後に残されたのは博士同様意識を失った慎次と、弦十郎とウィズのみである。

「クソッ!? やられた……ウィズ、俺達も――」
「バカを言うな。お前があれに飛び込んでも無駄死にするだけだ。私も完全ではないから足手纏いにしかならん。今は颯人達に任せるしかない」




***




 颯人達は困惑していた。漸くネフィリムを倒せたと思ったら、爆炎の中から心臓と骨だけと言っても過言ではない、残骸となったネフィリムが飛び出したかと思ったら一直線にメデューサの方へと向かって行ったのだ。肝心のメデューサは、ガルドに追い詰められており反応が遅れた。

「――――ん?」
「Gaaaaaaaaa!!」
「なっ!?」

 突然襲い掛かってくるネフィリムの残骸。味方だと思っていたネフィリムが明らかに敵意を剥き出しにして襲い掛かっ
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