刀使VS鬼殺隊
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いく。
だが。
「炎の呼吸 肆ノ型」
煉獄は空中であるにも関わらず、体を回転させる。
日輪刀から炎を迸らせ、それはあたかも繭のように煉獄を包んでいった。
「盛炎のうねり!」
煉獄が作り上げた炎の壁は、やがて攻撃に転じる。
可奈美へ放たれた炎の壁。
だが、可奈美はそれを見て、こう断じた。
「私も……やってみる!」
深紅に染まった写シ。それを回転させ、赤い壁を作り上げた。
「行くよ……私版! 盛炎のうねり!」
炎と赤は、互いに激突して消滅。
可奈美と煉獄は、そのまま着地した。
「うむ! なかなかの模倣だった! まあ、いろいろと足りない部分はあるが!」
「へへ! それじゃあ、行くよ……!」
可奈美と煉獄は、どんどん速度を増していく。
やがてそれは、同じ刀使である美炎でさえも見切れないほどになっていく。
「すごい……! 煉獄さん、本当に……! 受けていたい……! もっと……いつまでも戦っていたい!」
「ならば、君も全力を出したまえ!」
煉獄は鍔迫り合いになりながらも、ぐいっと可奈美に顔を近づける。
「全力? 私はいつだって全力の剣術だよ?」
「そんなごまかしは私には通用しないぞ! 君の実力は、すでに測れている! これ程度ではないことも!」
「じゃあ……」
可奈美の笑顔は、やがて食いしばり顔に。
「ホントのホントに本気だよ!」
可奈美の体が深紅に燃え上がる。
迅位のより高みへ。
一方、煉獄もまた笑みを浮かべる。
可奈美の動きを察知したのか、彼もまた技を繰り出す。
「炎の呼吸 伍ノ型」
煉獄の技。
彼の体を包む炎の量が、それまでと比にならない。
大技が来る。
笑みを浮かべた可奈美は、「行くよ!」と意気込んだ。
赤く染まっていく体とともに、千鳥の刀身が赤い光とともに長く伸びる。
そして。
「太阿之剣!」
「炎虎!」
可奈美が放つ、赤い斬撃。多くの敵を薙ぎ払い、聖杯戦争でも可奈美とともに戦ってきた技。
それに対し、煉獄の技は大きい。
炎は渦を巻き、形となり、まさに技名の通り虎になる。
虎は吠え、そのまま可奈美を飲み込むように食らいついていく。
「だあああああああああああっ!」
可奈美の全身を焼き尽くす炎を受けながらも、千鳥の斬撃が炎虎を切り裂いていく。
爆発と同時に、虎は掻き消されていく。
そして、それぞれが平常スピードの世界に戻っていく。
可奈美と煉獄。
二人はそれぞれ、互いに背中を見せたまま剣技を撃った姿で静止している。
美炎が固唾をのんで見守る中
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