暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
刀使VS鬼殺隊
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「それじゃあ、改めてルール確認」

 美炎は、向かい合う二人に告げた。
 可奈美と煉獄。
 可奈美の実力は、美炎も良く知っている。これまでも何度も戦い、美炎が一度も勝つことが出来なかった最強のライバル。生粋の剣術マニアで、剣を交えるたびに強くなっていくと美炎も実感する。
 一方の煉獄。
 鬼と呼ばれる人喰いの怪物が闊歩する世界で、人々を守るために戦う鬼殺隊と呼ばれる戦士らしい。その中でも、特に上位の能力を持つ柱、その一角である炎柱という身分らしい。
 場所は、見滝原公園の奥。あまり人がよりつかない芝生であり、可奈美によればこの近辺を寝床にしている参加者もいるらしい。今は留守だが。
 ちなみに、真司と友奈もそれぞれ用事があるとのことで、結局この場には美炎と可奈美、煉獄の三人だけだった。

「可奈美は写シの解除、煉獄さんは剣が手から離れたら……で、いいの?」

 美炎は改めて確認する。
 煉獄は「うむ!」と頷き。

「それで構わん! 君たち刀使は、その写シとやらで、体への破損を肩代わりできるのだろう!」
「そうだけど……だけど、煉獄さんは生身でしょ?」
「気にするな!」

 煉獄ははっきりと言い切った。

「衛藤少女が、この日輪刀を俺の手から離せば、それで衛藤少女の勝ちだ!」
「大丈夫だよ! 美炎ちゃん!」

 心配する美炎を、可奈美が呼び止めた。

「まだ一回だけしか、煉獄さんの技を見てないけど……煉獄さんは強いよ」
「そこまで買ってくれるとは、光栄だ!」

 煉獄は目を大きく見開いた。
 彼のその眼差しは、見るだけでも眩しささえも感じてしまう。

「煉獄さんがいいなら……それじゃあ……二人とも行くよ!」

 美炎の号令に、可奈美と煉獄はそれぞれ見合う。
 美炎は、刀使の試合、その審判と同じように、号令をかける。

「両者 構え」

 美炎の声に、可奈美と煉獄は、それぞれの剣を構えた。

「写シ」

 可奈美の体を、千鳥が霊体にした。
 同時に、煉獄の目の光が増す。
 そして。

「じゃあ行くよ! 両者……始め!」

 美炎が手を振り下ろす。
 それが、合図。
 可奈美と煉獄は、それぞれ地を蹴り、互いへ迫っていった。



「速い!」

 煉獄の動きは、写シのような異能の力ではない。自らの生身の身体能力だけで可奈美の迅位(スピード)に追いついている。

「炎の呼吸 (いち)ノ型 不知火(しらぬい)!」

 猛烈なスピードの煉獄。彼は、一気に可奈美に肉薄し、横へ袈裟斬りを放つ。
 炎を放つその技。可奈美は、その中心に千鳥を差し向け、受け止めた。

「っ! この剣……重い……その上、熱い!」

 千鳥を伝って可奈美の手に伝わっ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ