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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
紅雷-おもい-
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はいつぞやの…。」
「どういうことだてめぇ…作戦通りに行けば京都中のサーヴァントが手に入るんじゃなかったのかよ?アアン?」

葛城財団の実働部隊であった。
さらに気が付けば彼だけでなく、部下が2人の前後左右を取り囲んでいる。
彼らはあの時、京都が大混乱になった夜の翌日、狙ったように現れた財団たちだった。
皆怖い顔をし、銃口をこちらに向けじりじりと近付いてくる。
ただ事ではないらしい。

「はて?拙僧はそのようなことを言いましたっけ?」
「言ってないね。」
「ふざけんのも大概にしろよこのクソサーヴァントがァ!」

実働部隊の一人。最初にでてきた隊長らしき男が吠える。
手にはハンドガン。
俺はいつでもやれるぞと殺気を出しながら道満を睨みつける。

「失礼。確かに言いましたな。しかし手に入るとは一言も言ってはおらず…拙僧はあくまで手に入る"かも"と…。」
「うるせぇ!!ゴチャゴチャ言ってっとドタマぶち抜くぞ!!」

実を言うとこの葛城財団の実働部隊達もまた、蘆屋道満に踊らされた人物たちではある。

「今宵京都は火の海に包まれる。次の日行ってみてはあわよくばお目当てのサーヴァントが手に入るかも知れませぬぞ。」

と、そういったタレコミを真に受けて彼らは少し前から京都周辺に潜伏していたのだ。
しかし、

「何かを手にするには行動をしなくては。あなた方が京都に押し入り、騒動の1つでも起こしてくれれば面白かったものを。断られるなりそそくさと退散してしまったではありませぬか。」
「…。」

と、蘆屋道満に事実を伝えられ何も言えなくなる実働部隊達。
とはいってもあそこは京都の守護局。
そこで強引にでもサーヴァントを奪おうとすればどういった未来が待っているのかは馬鹿でもわかる。
命と弾と兵器を無駄にしないためにも、彼らはドンパチを起こしたりせず大人しく逃げたのだ。
というより、そこで暴れた方が愚か者だ。

「代表には近いうち大量のサーヴァントを入手できるって連絡しちまったし、もうめちゃくちゃだ!このまま手ぶらで帰りゃ死ぬだけ!俺達に明日はねぇんだよ!!」
「それはあなたの計画性のなさが問題なのでは?もしや取らぬ狸の皮算用という諺をご存知でない?」
「…!うるせぇ!!!!」

そして、実働部隊が一斉に動き出す。
しかし道満も真誉もいたって落ち着いており、そこから動き出す様子も慌てる素振りも一切見せない。

「たかがサーヴァント一騎…!俺達が本気になりゃどうってことないんだよ!!」
「ほう。ならばここは陰陽師として予言してみせましょう。あなた方はサーヴァントはおろか、人間にも勝てませぬ。」
「なんだとォ…!」

実働部隊の1人が引き金を引き、今まさに撃とうとしたその時だ。

「…?」

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