第四幕その五
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「働いているから」
「すぐにわかるわね」
「アジア系の人は中国系の人もそうだけれど」
やはり勤勉だというのです。
「もっと言えばオズの国はね」
「誰もがそれぞれのお仕事を楽しくね」
「熱心に働いているね」
「ええ、けれど日系人の人は」
「特にそうだから」
熱心に働いているので、というのです。
「もうすぐにね」
「見てわかるのね」
「誰よりも一心不乱に脇目も振らず働いていれば」
それならというのです。
「アジア系の人ならね」
「日系人ね」
「そうであることが多いね」
「確かにそうね」
「いや、あの勤勉さは見習わないとね」
前ノーム王の今の口調はしみじみとしたものでした。
「わしも」
「皆そう思うわよね」
「全くだよ、真面目に働いて」
そうしてというのです。
「頑張らないと」
「本当にそうね、そう思って私もなのよ」
トロットもというのです。
「何かとね」
「真面目にだね」
「働いているのよ」
「王宮にいる時は」
「時間があればこうして旅に出たりもするけれど」
「仕事についてはだね」
「働いているわ」
ちゃんと、というのです。
「そうしているわ」
「それは何よりだよ。わしもだよ」
前ノーム王もというのです。
「実は宝石の細工職人をしているんだ」
「そうなの」
「ドワーフ族にもそうした人が多いがね」
「貴方もなのね」
「そちらの仕事を持っていてね」
そうしてというのです。
「働いているよ」
「お仕事も持っているのね」
「そうなんだ、そして時間があれば」
その時はというのです。
「こうしてだよ」
「オズの国の中を旅をしているのね」
「そうなんだ」
そのお握りをです、ナターシャから受け取ってお礼を言ってからそのうえで食べながらお話をしていきます。
「わしはね」
「それもいいわね」
「そうだね、それでね」
トロットにさらに言います。
「これが好評でね」
「宝石細工が」
「金物も出来るよ」
宝石だけでなくです。
「そちらの仕事もしているよ」
「そちらも出来るの」
「そうだよ、だから何かあったら」
その時はというので。
「わしに話をしてくれるかな」
「そうしてよね」
「何かさせてもらうよ」
「それじゃあね」
トロットはイカ墨のスパゲティを食べつつ笑顔で応えました。
「その時は是非ね」
「そういうことでね」
「いや、君今いいお顔をしているね」
カエルマンは前ノーム王にフランクフルトを食べながら言いました。
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