うどんVS餃子
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の時代にはないのか?」
「ああ、味噌汁な。さつまいもはないけど、作れるぜ」
真司はそう言いながら、台所で作業を開始する。
数分も経たないうちに、真司は茶碗に入れた味噌汁を煉獄の目の前に置いた。
「おお! これが現代の味噌汁か! なかなかに美味だ!」
「へへ。よかった。あ、可奈美ちゃん。俺のこと、餃子しか作れないとか思ってたろ?」
「へ? ははひ、ほんはほほ……」
可奈美は、口に餃子を咥えながら言葉を発しようとした。
自分のマスターが、うどんではなく餃子を食べている。
その光景に、友奈が絶句していた。
「あーっ! 可奈美ちゃんがうどんじゃなくて餃子を食べてる!」
「ごっくん……私だって餃子食べたりもするよ!」
「可奈美ちゃんは……うどん派だって……信じてたのに!」
「友奈ちゃん、勝手に絶望しないで!」
何でツッコミ担当になっているんだろう、と可奈美は思わず思ってしまった。
そんな可奈美に、美炎が耳打ちした。
「ねえ。本当にこの人たちが、サーヴァントなの?」
「う、うん。ハルトさんのサーヴァントの真司さん、私のサーヴァントの友奈ちゃん」
「ただの友達にしか見えないんだけど……」
美炎が唖然として二人を見ている。
その間にも、今や煉獄の食卓は、戦争となっていた。
「うどんも美味しいよね! ほら、美炎ちゃんも! 一杯作ったから、食べて食べて!」
「いや、俺の餃子だって捨てたもんじゃねえぞ! ほら、煉獄さん」
「いや、待って待ってよ!」
煉獄どころか、美炎と可奈美のところにも並んでいく食事。
コヒメも連れてくるべきだったかなと思いながら、美炎は二人を食い止めた。
「二人とも、ご飯よりも先に自己紹介! 自己紹介必要だから!」
その言葉に、真司と友奈は互いに顔を見合わせる。やがて「あー、忘れてた」と頷き合った。
「そうだったな。んじゃ、まずは俺から」
真司はその場で立ち上がる。
「俺、城戸真司。ライダーのサーヴァントな。んで……」
唐突に、真司は友奈に目配せした。
すると、友奈もまたサムズアップでそれに応える。立った友奈は、「コホン」と咳払いをして。
「私は、可奈美ちゃんのサーヴァント、結城友奈! そして、これは世を忍ぶ仮の姿……」
「え? 仮の姿だったっけ?」
可奈美の口を不意に突き抜ける言葉。
だが、その間に、真司と友奈は互いに背中を合わせる。
それぞれの腕を左右に伸ばし。
「「変身?」」
真司はカードデッキを。
友奈はスマホを、それぞれ操作する。
すると、それぞれの姿が、鏡像と花びらによって変わっていく。
「果たしてその正体は……!」
「仮面ライダー龍騎!」
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