第六百三十七話 酒池肉林とはその七
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「駄目なのよ」
「いつも厳粛であれか」
「そうした教えだからね」
「享楽はか」
「否定されて」
「こうしていてか」
「最初はいいのかしら、怒られないかってね」
そう思ってというのだ。
「不安にもなったわ」
「そこまでか」
「本当にね」
「禁欲的でか」
「楽しみとかそういうのはね」
「否定されてか」
「楽なことをしようとしても」
そちらもというのだ。
「敢えてね」
「苦しむ方がいいか」
「そう言われるから」
「苦行もいいのか」
「修行でするんじゃないのよ」
所謂苦行はというのだ。
「もうね、生活自体がね」
「苦行か」
「それがいいって言われてるのよ」
「つくづくスパルタみたいだな」
「スパルタは贅沢を悪としてね」
それも絶対に忌むべきものとまでした。
「そしてでしょ」
「それを味わうと悪としたな」
「それと同じで」
「これまで話している通りにか」
「そう、イスラエルもで」
「軍事訓練のないスパルタだな」
「そうなってるの、昔はね」
アンはイスラエルの建国当初の話もした。
「最初の百年位はね」
「軍隊もだったな」
「国民皆兵でね」
「スパルタと同じだな」
「スパルタは男の人だけだったけれど」
戦うのはというのだ。
「イスラエルだとね」
「女の人もか」
「そうだったでしょ」
「だからスパルタより上だったか」
「周りは敵だらけだったからね」
イスラエルの建国当初はそうであったのだ。
「建国したのはいいとして」
「それからはだな」
「アラブ諸国と仲が悪くて」
「何度も戦争をしたな」
「中東戦争ね、だから最初は」
建国当初はというのだ。
「実際にね」
「スパルタの様な軍事国家だったか」
「国民皆兵で」
そうした状況でというのだ。
「それでね」
「男女共にだったからな」
「もう戦える人は」
性別に関係なくというのだ。
「軍役に就いてね」
「徴兵制か」
「それで兵隊さんになって」
そうしてというのだ。
「その後でもね」
「兵役が終わってもか」
「予備役になって」
そのうえでだったのだ。
「何かあれば」
「戦争にか」
「参加していたの」
「凄いな」
「まあ流石にね」
アンは食べつつ言った。
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