第三話 中間テストその六
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「要するに」
「大変なことね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「あまり不真面目だとね」
「ああなるのね」
「ああなって幸せか」
「そんな筈ないわね」
一華は即答で答えた。
「どう見ても」
「そうでしょ」
「ええ、ああだとね」
「もう身体も評判もね」
「ボロボロよね」
「テレビに出ても子供の教育に悪いって言われて」
そこまで酷く、というのだ。
「ああだと」
「絶対に幸せじゃないわね」
「入れ墨も入れてるし」
「それも駄目よね」
「何あんなの入れるか」
かな恵は考えつつ言った。
「私もね」
「わからないわよね」
「入れる時凄く痛くて」
「相当苦労しないと消えないしね」
「後で消そうと思ってもね」
それでもというのだ。
「そんなものだから」
「それに入れてたら」
一華は曇った顔で言った。
「どう見てもまともにはね」
「見えないわよね」
「入れ墨って」
「もうね」
「入れるなんて」
一華はどうかという顔で言った。
「もうその時点でね」
「おかしいわよね」
「そんなの入れるスポーツ選手なんて」
「例え現役を退いていても」
「それでもね」
これはと言うのだった。
「おかしいわよね」
「少なくとも日本じゃそうよね」
「ファッションで入れる人もいるけれど」
アスリートでだ。
「あと民族の優秀でね」
「そうそう、アイヌの人って入れ墨入れてたのよね」
富美子が言ってきた。
「これ千歳ちゃんが言ってたわ」
「千歳ちゃんって農業科よね」
一華はその名前を聞いて応えた。
「小林千歳ちゃんだったわね」
「一年C組のね」
「あの娘北海道出身で」
「そう、それで」
「北海道っていうとアイヌだから」
「あの娘も知ってるのね」
「千歳ちゃんアイヌの血も入っってるらしいから」
富美子は彼女のこのことも話した。
「だからね」
「余計になのね」
「そう、知っててね」
「アイヌの人達が入れ墨を入れていたことも」
「知ってて」
「富ちゃんにも話してくれたのね」
「そうだったの」
実際にというのだ。
「それで私もね」
「知ってるのね」
「そうなの、いやゲームとかだと」
富美子はあらためて言った。
「アイヌの人のキャラでも入れ墨入れないけれどね」
「けれどそうした風習ってあるのよね」
理虹も言ってきた。
「部族っていうか民族によっては」
「そうなのよね、その場合はね」
一華は理虹にも応えた。
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