第三話 中間テストその四
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「やっぱりね」
「正直私達五人の赤点って数学でしょ」
留奈も言った。
「授業聞いてもわからないことあるし」
「じゃあ数学ね」
「うん、それ勉強してね」
「赤点取らない様にしよう」
「そうしよう」
「じゃあ決まりね」
ここでまたかな恵が言った。
「勉強会ではね」
「数学ね」
「それを一番やろう」
「というか数学以外はね」
「私達別にやることないわね」
「確かに成績は今一つでも」
このことは事実だが、というのだ。
「皆六十点位だとね」
「うちの学校赤点四十点以下だから」
それでというのだ。
「六十点だとね」
「普通に合格ね」
「まあ成績がいいに越したことないけれど」
「文系が得意でもね」
「進学にも有利だし」
「そっちはもう各自で勉強して」
「あげていけると思うし」
得意だけあってだ。
「勉強会やるならね」
「数学ね」
「それにしよう」
こう一華に話した。
「そうしよう」
「それじゃあね」
「それとね」
一華にさらに話した。
「もう一つあるわ」
「もう一つ?」
「そう、もう一つね」
こう言うのだった。
「テストの日に身体壊さない」
「それね」
「一夜漬けなんかしたら」
それこそというのだ。
「絶対によくないから」
「それじゃあもう今から」
「コツコツと勉強して」
そしてというのだ。
「やっていくことね」
「それがいいと思うよ」
「やっぱりそれね」
「テストが近いといっても」
一華はこう言った。
「まだ二週間近くあるし」
「今からよ」
「コツコツやっていけば」
「赤点取らないし」
五人が苦手な数学でもというのだ。
「それにね」
「もっと点がよくなるのね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「やっていこう」
「今からコツコツと」
「文系は普通にやって」
そしてというのだ。
「それでね」
「そのうえでなのね」
「真面目にね」
そうしてというのだ。
「やっていこう」
「真面目が一番ね」
「古田さんは真面目にやったからああなれたじゃない」
かな恵は優しい笑みで語った。
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