閃輝の外界での休日
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も兄が居ないから笑顔になれないと理解する事が出来た。だからこそ兄に戻ってきて
また家族に戻ってまた笑い合いたい、ただ其れだけの願い。
「お兄!!」
蘭は大きく息を切らしながら、大声を出して劾に言った、劾と閃輝、ラウラは
その大声に反応して後ろの蘭の方向を向いた。劾の顔は蘭を見た瞬間に、冷たく鋭い
顔付きに変わり、まるで獲物を追い求める狩人
ハンター
のように
閃輝は、織斑 一夏であった頃は蘭と面識はあったものの、現在は記憶から完全に
消えている為、ラウラと同じく初対面と同じ状態。
「劾、誰だ?」
閃輝は本当に解らない様に、劾に尋ねた。劾は閃輝の肩をたたいて口を開いた
「閃輝、悪いが先に行ってくれないか?ちょっと話をつけて来る」
「・・・解った。ラウラ行こう」
「はい、お兄様」
閃輝は手を繋いでカフェと向かって行った。蘭は一夏であった閃輝が居るのにも拘らず
何も言わない、どうやら劾にか、目に見えていないようだ。
蘭は小刻みに、体を震わせながら口を開いた
「お兄・・・戻ってきt「断る」!!」
劾は蘭がまだ言い切っていないのにも拘らず、その言葉に対応した返答を述べた
その冷え切った言葉に蘭は恐怖さえ覚えた。
「何故俺があの家に戻らなくてはならない、戻る意味も無い。俺には
もう帰るべき家がある」
劾は淡々と言葉を述べ、蘭を突き放すような言い方をした。実際、劾は蘭の事を
元々好いていなかった、寧ろ個人的には嫌っていたと言っても可笑しくは無いだろう。
「っ・・・で、でもお兄!」
「しつこい、俺は二度と戻る気は無い。そして俺は、俺が愛し、愛してくれる人の元で
生きていく、永遠に、この命が続く限りな」
蘭は劾の言葉に驚愕した、俺が愛し、愛してくれる人?
蘭は全身から力が抜けていくような感覚に襲われた、兄に好きな人が居る?
「だ、誰なの!それ!!?」
蘭は必死に声を出して言った、最早、悲鳴にも似た声だった。その声は周りの人の注目を
集めるのは容易く、付近の客達は劾達の方を見始める。劾はそんな視線に苛立ちを覚え
舌を鳴らした。
「お前に言う必要は無い。俺とお前はもう赤の他人だ。じゃあな、親友を待たせてるんだ」
そう言って劾は、蘭から離れて行った、蘭をそれを追う事が出来ずにただただ
立ち尽くす事しか出来なかった。
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