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物語の交差点
とっておきの夏(スケッチブック×のんのんびより)
また逢う日まで
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全員で頭を下げる。


一穂「どういたしまして……というのも変だけど、もし気が向いたらまたこっちに来てよ。そのときはまた違った村の景色を見せてあげられると思うしさ」

なっちゃん「そげんですか。また絶対行きますけん、そのときはよろしくお願いします!」

渚「さて、そろそろ行こうか」


名残惜しそうに手を振りながら電車に乗り込むスケブ勢。のんのん勢は笑顔でそれを見送る。しかしれんげはひとり俯いていた。

最後に空が乗り込もうとしたときもれんげは俯いたままだった。


空(・・・。)ピタッ


電車内に一歩踏み入れた空の足が止まった。


なっちゃん「空、乗らんと?」

空「」ハッ!


空はふと何か思い出したように電車から飛び降りた。


ケイト「ソラ!?」

朝霞「梶原さん!?」

なっちゃん「空、なんしようと!?もう発車するばい!」


なっちゃんが叫んだ直後、運転士からアナウンスが入った。


運転士『お客様にお知らせします。この列車は信号待ち合わせのため2分ほど停車いたします。発車まで今しばらくお待ちください』


運転士のアナウンスは車外スピーカーを通してのんのん勢にも聞こえた。


なっつん「発車間際に信号待ち合わせ!?そんなこと今まで1度もなかったけどなあ」

一穂(そういうことか…運転士さん、ありがとうございます。)ペコッ


未だかつてない異例の事態。その真相をただ1人察した一穂は運転席に向かって一礼した。


空:れんげちゃん。


空は未だ俯いているれんげに声をかけた。


れんげ「空ちん…」

空:あのね、れんげちゃんに渡し忘れたものがあるんだ。

れんげ「渡し忘れたもの…?」

空「」ウン


空は頷くとスケッチブックを開き、その中の1ページを破ってれんげに渡した。


ひかげ「これは…」


空がれんげに渡したもの。
それはれんげがタガメを持った写真を空が模写したものだった。


空:これ、まだ鉛筆画のままで色をつけてないの。だから色、塗ってくれる?


するとれんげの表情が少し明るくなった。


れんげ「分かったん。綺麗に塗ればいいんなー?」

空:うん。そしてもう1つ、お願いがあるの。

れんげ「もうひとつ?」

空:それを塗ったらワタシに見せてほしいな。れんげちゃんの手で福岡に持ってきてほしいんだけど……お願いできる?

れんげ「」パアアア


空がそう言うと、れんげがみるみるうちに元気になった。


れんげ「了解なん!!なんとしても綺麗に仕上げて福岡に持って行くのん!!!」

ひかげ「重大な任務ができたじゃない
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