第四百七十九話 仲間達集結その三
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「もう完全に悪魔になってる奴等が国の主でな」
「民衆をゴミの様に扱っているか」
「そうなんだよ」
「それは確かに最悪だな」
「生命力を吸い取ってな」
「そんな国とそんな連中こそ問題だ」
九内は冷静に述べた。
「私が言いたいことはな」
「本当にそうだよな」
「亜人が何だ」
そうしたものがというのだ。
「一体な」
「そんなことはですよね」
「全く問題がないと何度でも言う」
光にも答えた。
「そしてだ」
「そうした化けもの達をこそですね」
「問題とすべきだ」
「偏見の打破も人間のすることだ」
門矢は冷静な声で述べた。
「まさにな」
「そしてそうしたこともだな」
「スサノオは見ている」
門矢は九内に答えた。
「人間の美醜もな」
「そうしたこともか」
「そして全てを見てだ」
そのうえでというのだ。
「楽しんでいる」
「人間の全てを見てか」
「奴は人間をわかっているとも言える」
「美しくもあり醜くもあることをか」
「そのこともな」
「それは結構なことだな」
九内は煙草を吸いつつ述べた。
「一方的に善だの悪だの決め付けられるよりはな」
「全てを見て決めているならだな」
「それに越したことはない」
こう言うのだった。
「少なくともあいつには偏見はないか」
「そうだ」
「その点はいいな」
「といいますと」
ゆんゆんが右手を挙げて言ってきた。
「私がお友達いなくても」
「あんたは今いるだろ」
「昔はそうだったので」
九内に答えた。
「ですから」
「貧乏でもいいのですね」
今度はめぐみんが言ってきた。
「それでも」
「そんなことはどうでもいいだろ」
「そうですか」
「人間としてどうかだ」
問題なのはというのだ。
「あくまでな」
「あんた出来た人だな」
サキは九内のその言葉を受けて頷いた。
「そうした考えはいいよな」
「そうか」
「ああ、あたし達だってゾンビだしな」
「ゾンビでもどうでもいいことだ」
九内はそれもよしとした。
「別に人を襲って噛む訳じゃないだろ」
「噛む奴いるけれどな」
サキはアクの頭を噛むたえを指差して答えた。
「あそこには」
「ちょっと止めてくれるか」
「ああ、そいつ食いものじゃねえぞ」
「ガウ?」
「だから離れろ」
「ガウ」
「悪いな、本能で動く奴だからな」
サキはアクに謝ってさらに話した。
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