174 組織「さそり」の襲来
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一人の女の子が走って逃げていた。
(はあ、はぐれちゃった・・・!!)
女の子は異世界で本部守備を担当していた。学校の友達三人、そしてこの世界の味方になってくれる人物と行動していたのだが、敵の襲撃を受けて散り散りになってしまったのだ。
「はあ・・・、はあ・・・」
女の子が疲れて動けなくなる。その時、一台の飛行機が飛んできた。
(まさか・・・!!)
女の子は別の敵だったと思うとこれでは死を覚悟するしかないと思った。飛行機が着陸し、大人の女性が降りて来る。
「大丈夫?どうしたの?」
女性は聞いてきた。
「実は私、逃げた来たんばい・・・。はあ、はあ、とっても大変な目に遭ってん・・・」
女の子は福岡弁で喋っていた。
「そうだったの。私は羽柴さり。異世界の護符の持ち主よ。この飛行機は私の護符で出したの。対処しきれない敵がいたって聞いたんで援護に来たわ」
「あ、ありがとう。私、羽井玲衣子。友達といたんやけど、敵の攻撃に何にもできんかて・・・」
「それで助けを求めて通信機で援護頼んだのね」
「はい・・・」
「友達と連絡取れる?」
「はい」
玲衣子は通信機を出して散った友達に連絡を取る。
「こちら羽井玲衣子。皆大丈夫?」
『こちら鶴井。皆大丈夫よ』
「了解。今、護符の持ち主と会ったけん、そっち向かうよ」
『ありがとう、待っとるよ』
通信を切った。
「それじゃこの飛行機に乗って」
「はい」
さりは玲衣子を飛行機に乗せた。機内には中学生程の男子と小学生の男子が一名ずつ、そして高学年か中学生程の女子が二名、そして武将のような人間が一名いた。
「こちらは尾藤海斗君にさくらさきこちゃん、杉山もと子ちゃん、長山治君よ。で、この人が『ここの世界』の清正っていうの」
さりが紹介し、玲衣子も長山達に自己紹介した。
「ところで、襲ってきた敵ってどんな奴だったの?」
さりは質問する。
「そいつは、多数の人間を連れて来たんよ。地面を爆発させるし、どこからか沢山の水を出して溺れさそうとするし、それで私らを『お前ら金にしてやる』とか変な事言うて来るけん、何とか戦おうとしたけど、手に負えん。散り散りになったのも地面の爆発によるもんばい」
「そうだったの。よく皆助かったわね」
「で、その『金にする』っていうのは?」
「おそらくアメリカ大陸の侵略者として生きていた者らしいな」
清正が説明する。
「侵略者?」
「ああ、スペインという国の人間は財産を豊かにする為にアメリカ大陸を発見しては征服の為にそこに住む住民を虐殺し、その者達の財産を略奪したのだ」
「例えばメキシコとかコロンビアとか?」
「左様。更にはそこに金が眠ってあると言う情報を聞き、それを狙う為に侵略した者もいる。そしてアフリカとかいう大陸
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