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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第105話:70億の奇跡
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前、響が動いた。7人の間で行き交う、七重奏の唄をその手に重ねる。それは響にしか出来ない、とっておきのとっておき。
「S2CA! フォニックゲインを力に変えてぇぇぇぇ!!」
響が火球を殴り飛ばし、その爆炎の中で奏が翼と手を握る。
「信じる奴、愛する奴が居れば――」
「――惹かれ合う音色に、理由なんていらない」
翼は調に手を伸ばした。調は最初に手を、次に翼を見て、戸惑いながらもその手を取った。
「あたしも、つける薬が無いな」
一方で、クリスは切歌に手を差し出した。差し出された手を見て、切歌は笑みを浮かべつつその手を取る。
「それはお互い様デスよ」
「調ちゃん! 切歌ちゃん!」
調と切歌が翼とクリスと手を繋いだのを見て、響も調、切歌と手を繋いだ。
繋がるのは手だけではない。手と歌で繋がり、心が重なっていく。
「あなたのやっている事、偽善でないと信じたい……だから近くで私に見せて。あなたの言う、人助けを……私達に……」
「うん」
「繋いだ手だけが紡ぐもの……」
集う歌が力となっていく。マリアはそれを確かに感じていた。いや、マリアだけではない。その場の全員がだ。
心が繋がったその時、装者達の体が眩い輝きを放った。
「ふん、高が8人の絶唱程度でどうにかなる状況だとでも? まぁいい」
それをワイズマンは黙って見てはいなかった。ネフィリムを動かさせ、何発もの火球を放たせる。先程よりも威力を落として、質ではなく量で攻めるつもりのようだ。連射用に火力を下げても尚、その威力は凄まじく防ぎきれないダメージに装者達のギアが砕けていく。
「くぅぅぅぅ――――!?」
「ぐ、ぐぐぐ――――!!」
蓄積していくダメージに負けまいと踏ん張る装者達。その様子に頃合いと見たのか、ネフィリムが再び最大までチャージした火球を放とうとした。
いち早く復帰した透がそれを妨害しようとするが、ネフィリムは透の攻撃を意にも介さない。
「ついでだ、こいつもくれてやる」
〈コネクト、ナーウ〉
〈ブラスター、ナーウ〉
しかもダメ押しでワイズマンが空間を繋げ、装者達に向け強烈な砲撃魔法を放とうとした。ネフィリムの火球と合わせて喰らえば、フィールドも限界を迎えてしまう。
正に絶体絶命…………その時である。
「透! 箒貸せ!」
颯人は立ち上がり奏の方に向かいながら透に叫ぶ。突然の言葉に、しかし透は少しも疑問を抱かずライドスクレイパーを颯人に向けて投げた。
投げられたライドスクレイパーを受け取った颯人は、それに跨り急上昇。装者達の前に立ちはだかりネフィリムの火球とワイズマンの魔法を防ごうとした。
「止まれぇ
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